アウデイR18(8号車) Audi、激闘の末にWEC富士戦で2位を獲得
■ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス組が2位を獲得
■アウディドライバーがチャンピオンシップのポイント差を詰める
10月16日インゴルシュタット/富士:FIA世界耐久選手権(WEC)の富士戦は、これまでにない白熱した大接戦となりました。6時間にもおよぶ長き闘いの末に、アウディ、ポルシェ、トヨタの3チーム間のタイム差はごくわずか。アウディは5時間に渡りトップを走行していましたが、わずか1.4秒差で2位となりました。
ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス(ブラジル/フランス/イギリス)組は、日本のレースファンに驚異的なパフォーマンスを披露しました。
彼らは決勝レースを今シーズン2度目のポールポジションからスタートしました。その後は6号車のトヨタと1号車のポルシェを相手に、6時間に渡る非常に厳しい闘いを繰り広げ、わずか1.4秒という僅差で2位となりました。
アウディモータースポーツ代表のDr.ウォルフガング・ウルリッヒは「3人のドライバーは、素晴らしいパフォーマンスを発揮、最後まで激しいバトルを繰り広げました。トヨタは最後のピットインをギリギリまで遅くし、さらにタイヤ交換をしないという戦略を実行し、初めてトップに立ちました。
ロイック・デュバルはトップ奪還のためにトヨタを猛追し、およそ12秒もの間隔を取り戻しました。非常に残念なことに僅差で及びませんでしたが、今大会は希にみる激しい展開となったレースでした」とコメントをしています。
アウディは富士戦で2位を獲得したことで、チャンピオンシップ獲得にさらに近づきました。今回、ディ・グラッシ/デュバル/ジャービス組は9ポイントを獲得、順位は2番手ですが、ランキングトップのロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組とのポイント差を、わずか28.5ポイントにまで縮めました。
7号車マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ組は、トレルイエが4番手を走行中の18周目に、ハイブリッドシステム内のモータージェネレーター・ユニット(MGU)に不具合が発生しました。
レースを続行するために、アウディスポーツ・チームヨーストは、フロントのドライブシャフトを取り外した状態で、マルセル・ファスラーがレースに復帰。同時にアウディはFIA側に、今回の処置がレギュレーション上どの様に解釈されるかを照会したところ、技術委員長からその状態での走行はホモロゲーション規則に違反するとの指摘を受けリタイア。
Dr.ウルリッヒは「今回の事態は、非常に遺憾に思っています。チームは、本来の耐久レースの精神に則り、その時点で出来うる限りの努力と判断をもって、マシンを完走させようとしていました」とコメントしています。
アウディスポーツLMPプログラム代表のステファン・ドライヤーも「僅差で2位となったものの、ルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、オリバー・ジャービスの3人は、非常に素晴らしいパフォーマンスとファイティング・スピリッツを発揮しました。
彼らに加え、素晴らしいチーム力を発揮してくれた、富士に来たクルーやノイブルクとネッカーズルムでサポートしているすべてのチーム員に心から感謝しています。
残念ながら7号車は、テクニカルトラブルに見舞われてしまいました。2度目のトラブル発生に対し誠に遺憾に思います。次回のレースでは、1-2フィニッシュを飾ることを望みます。」とコメントしています。
全9大会のうち第8戦目となる次回は、わずか3週間後の11月6日に、アウディ最大のマーケットに成長した中国の上海で開催されます。
富士6時間レースの決勝結果
1:コンウェイ/小林/サラザン(トヨタ)244 Laps
2:ディグラッシ/デュバル/ジャービス(アウディR18)+1.439s
3:ベルンハルト/ハートレー/ウェバー(ポルシェ)+17.339s
4:ブエミ/デイビッドソン/中嶋(トヨタ)+53.779s
5:デュマ/ジャニ/リーブ(ポルシェ)-1 Lap
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*本リリースは、アウディモータースポーツ配信リリースの翻訳版です。