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【WEC富士】可夢偉「勝利のチャンスに賭けタイヤ無交換を決断」

2016年10月16日 20:31  AUTOSPORT web

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新品タイヤを履くアウディの猛追を抑えきり勝利した小林可夢偉
16日に行われたWEC世界耐久選手権第7戦富士の決勝レースを制したTOYOTA Gazoo Racingの6号車トヨタTS050ハイブリッドの小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ステファン・サラザンの3人が、決勝の戦いを振り返った。

■小林可夢偉
「今週末は走り出しから苦戦していましたが、予選後には、決勝に向けポジティブな感触を得ていました」

「多くのファンが応援してくれる、トヨタのホームレースで優勝できたことを誇りに思いますし、最高の気分です。チームメイトも素晴らしい走りをしてくれましたね」

「僕たちは今シーズン唯一、ル・マン24時間では競争力がありましたが、それ以外のトラックでは厳しい戦いを強いられていて、ここ(富士)も例外ではないと考えていました。ですが、日本に戻ってきて、こうして勝利することができた。みんなのサポートに感謝しています」

「(ユーズドタイヤで走った)最後のスティントはとても厳しいものでした。ピットに入る前、新品タイヤに交換するか、タイヤ無交換で走りきるかエンジニアに聞かれたので、『タイヤ無交換の場合は、ピット作業で何秒のアドバンテージがあるの?』と訊ねたんです」

「彼ら(エンジニア)は10秒のゲインがあると答えたので、ユーズドタイヤで最後まで走りきることを決断しました」

「最後は、周回遅れのマシンをパスしながら、可能な限り速いラップタイムで走ろうとベストを尽くしました。リスクのある決断でしたが、母国で優勝できてとても嬉しいです」


■マイク・コンウェイ
「クルマのエアロバランスがこのコースにバッチリと合っていて競争力を発揮できたけど、それでも3メーカーのタイムはとても僅差だった。その状況のなか優勝できてチームに感謝しているよ」

「ピット作業は本当に素晴らしかったし、タイヤ無交換で連続スティントを走った可夢偉のドライビングは、今週末で一番の輝きを放っていたよ。僕たちが勝利するためには、タイヤを変えるわけにはいかなかったんだ」

「その(無交換)作戦をやってのけた可夢偉と、チームの努力でつかんだ驚くべき勝利だね」


■ステファン・サラザン
「僕たちのホームレースで優勝でき、素晴らしい週末になった。今日の結果はうれしい驚きだよ。富士のトラックは僕たちのクルマに合っていて、良いレースペースで走れたんだ」

「可夢偉の走りも最高だったし、チームも良い仕事をしてくれた。今日の優勝でランキング2位だ。残りの2レースでもあらゆることが起こり得るから、今日みたいな競争力のあるクルマでベストを尽くし戦いたい」