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乃木坂46、「生と死」描く新舞台で“らしさ”捨てる 『墓場、女子高生』初日ゲネプロレポート

2016年10月16日 16:31  リアルサウンド

リアルサウンド

乃木坂46

 乃木坂46が10月14日から22日まで、東京・シアターGロッソにて舞台『墓場、女子高生』を上演。初日である14日にはメンバーによる囲み取材とゲネプロが行なわれた。


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 同舞台は、脚本家・演出家の福原充則の手がけた『墓場、女子高生』を、乃木坂46のアンダーメンバーのうち8名(伊藤純奈・伊藤万理華・井上小百合・斉藤優里・新内眞衣・鈴木絢音・能條愛未・樋口日奈)がリメイクしたもの。演出は劇団鹿殺しの丸尾丸一郎が担当し、メンバー以外の出演者として、みのすけ(ナイロン100℃)、加瀬澤拓未、柿丸美智恵、もう中学生という個性的な面々が顔を揃えた。


 囲み取材では、各メンバーが今回の意気込みを紹介。まずはオカルト部の武田を演じる伊藤純奈が「今回が初めての舞台なんですけど、たくさん準備をしてきたので、その姿をみなさんに見ていただけたら」と語ると、命を落とした合唱部の日野を演じた伊藤万理華は「本格的な舞台が数少ないんですけど、素晴らしい脚本に挑戦できるのはありがたいし、私たちの力でしっかり返していきたい」と脚本に負けない芝居をすることを約束。オカルト部の西川を演じた井上小百合は「見に来てくれた人に『アイドルが頑張ってる』ではなく、この作品を面白いと感じてもらえるように頑張ります」、合唱部のナカジを演じた斉藤優里は「生と死を扱う重い話だと思われるかもしれないけど、落差をつけてエネルギッシュに頑張りたい」と、今回のテーマを演じることへの気概を語り、合唱部のビンゼ役の新内眞衣は「終わった時はどこか晴れやかになるのではないかと思います」と、同作の特徴について明かした。


 また、「演じるにあたって苦労した部分は?」という質問に対し、伊藤純奈は「関わるシーンが少ないぶん、この舞台に必要なスパイスとしてどう演じるのかが難しかった」と語ると、伊藤万理華は「日野を演じるにあたって、死後の世界と生きている際の自分をどう表現しようと悩みましたが、演出家の方に『わかってないからこそ自由にしていいよ』と言われて肩の荷が下りました。私なりに楽しい幽霊の世界を見せていけると思います」とコメント。斉藤は「ワイワイしている部分だからこそ、伝わりづらいところもあるので難しかった」、合唱部のジモ役の鈴木絢音は「ジモは落ち着きのない子で自分とは正反対なので、根暗な部分をどう隠そうか必死でした。でも、隠すよりも心から楽しむことが重要だと思いました」と語り、合唱部のチョロ役・樋口日奈も「今回演じる女子高生たちみたいに、開けっぴろげに行動することができなくて、ファンの方に言っていただいているような乃木坂らしさを捨てるのが難しいと思いました」と、明るい女子高生を演じる難しさを語った。


 また、24歳の新内は女子高生役を演じたことについて「どう高校生感を出そうかと思い、女子高生の動画をたくさん見ました」と語ると、彼女の演技についての感想を聞かれた伊藤純奈は「みんながキャッキャしているところでも、1人だけ見守っている部分がある」とコメントし、鈴木は「今時の女子高生感はないですけど、こういう女子高生もいるのでアリだと思います」とフォローした。


 最後に、合唱部のメンコ役を演じた能條愛未が今回のカンパニーについて「みんながなるべくしてなっている役。この8人で良かったと思っています」と述べ、会見が終了した。


 1年前に自ら命を絶ち幽霊となった女子高生が、墓の近くで授業をサボっている友人たちの行った怪しい儀式によって生き返り、そこから展開される物語から「死者との決別」を描いた同作。その後の公開ゲネプロでは、メンバーと個性豊かな役者が熱演。初日とは思えない成熟度のなか、ゲネプロが終了した。なお、乃木坂46は11月9日に16thシングルをリリース予定。同作の選抜メンバーは本日放送の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)にて発表される。(中村拓海)


<配役>
(乃木坂46)
・日野 (合唱部)・・・伊藤万理華
・チョロ(合唱部)・・・樋口日奈
・メンコ(合唱部)・・・能條愛未
・ナカジ(合唱部)・・・斉藤優里
・ジモ (合唱部)・・・鈴木絢音
・ビンゼ(合唱部)・・・新内眞衣
・西川 (オカルト部)・・・井上小百合
・武田 (オカルト部)・・・伊藤純奈
・納見 (教師)・・・柿丸美智恵
・高田 (サラリーマン)・・・みのすけ(ナイロン100℃)
・真壁 (幽霊)・・・加瀬澤拓未
・山彦 (妖怪)・・・もう中学生