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同人誌やグッズを遺して死ねない! 司法書士が死後に処分してくれる「オタクのための黒歴史抹消」サービスが登場

2016年10月15日 12:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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人は死ぬ。必ず死ぬ。絶対死ぬ。しかし、死んで自分のまつわる情報が完全に抹消されるわけではない。今やネットに自分の書いた文章やアップした画像が半永久的に残り続ける時代だ。所持品も、持ち主が死んだところで自然に自宅から消えるわけでもない。

「死ぬ前にあのデータだけは消しておかないと」「部屋に隠したアレをそのままにしておいては、死んでも死にきれない」と考える方もいるだろう。そんな中、愛知県を拠点に活動する司法書士の坂口誓哉氏が「オタクのための黒歴史抹消計画」というサービスが登場した。(文:松本ミゾレ)

ツイッターやフェイスブックなどSNSアカウントも死後に消去

同人誌やグッズを残して死ねないオタクをメインターゲットに、死後、誰にも見られたくないものを一括して処分するというこのサービス。気になるのは、この計画がどこまで遺された情報やアイテムを抹消してくれるのかという点である。

坂口氏の事務所サイトに10月掲載された内容によると、「各種データの消去」として、ハードディスク内の全データ(外付けHDD含む)、SNSアカウント(希望に応じて最後のメッセージ投稿も可能)が挙げられている。

おおよそ後ろめたいものを有している人にとっては、ハードディスクだけでも破壊して欲しいという気持ちはあるだろうし、これは心強いことだろう。

また、SNSといえばこのところ、亡くなった方の使っていたアカウントがなぜかスパム感染し、「レイバンのサングラス本日限り2899円!」みたいな感じでしばしばタイムラインに表示されるというような事態も目にすることがある。

死後、スパム業者のゾンビになってうろうろするよりは、こちらも綺麗さっぱり消してもらった方が安心というものだ。

それから「グッズの処分」として、ゆうパック(中)で着払い処理できる量を限度とする処分を前提に、こちらも引き受けてくれるという。「ちょっと待て!俺は大層なオタクだが、ゆうパックで送るだけではとてもじゃないが全部処分なんかできやしないぞ!」と憤るオタクの声が聞こえてきそうだが、オプションとして別途費用がかかるものの、大口の処分も一応引き受けてくれるということだ。現物、データ双方の個人情報を、死後しっかりと処分してくれるというのは心強い。

費用も現実的だし、そもそもオタクは40超えたら常に死を意識しておくべき

気になる費用だが、契約着手金(前払金)が6000円。財産管理契約等3万4000円。情報管理用は月額500円(年6000円の先払い)。情報更新は1回あたり3000円。死後事務委任預託金として5万円となっている。

諸々のオプションも付ければもう少し高くなるだろうけど、金額的には「まあ、こんなものかな」と思えるリーズナブルなところに落ち着いているのではないだろうか。

ところで僕は、これはもう大変なオタクである。自宅には2メートル近いコレクションケースが林立し、その中には怪獣やら宇宙人やらがひしめいている。子どもの頃からこの調子だが、最近は同じオタクの先輩方が、ぼちぼち病気やら何やらで亡くなりはじめた。

こういうとき、遺族は本当に、故人のコレクションの処分に苦労する。中高年のオタクが、両親より先に亡くなった場合、その後始末は肉体的には大変な苦痛だ。

親より先に死んで、さらにこういう手間をかけさせるというのは親不孝者の極みである。そういう事態にならないために、黒歴史抹消計画を利用するという手段もアリではないだろうか。

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