キャリコネニュースでは先日、群馬では4人に1人が100メートルの距離を車移動するという記事を掲載。約300件のはてなブックマークがつくなど、大きな反響を得た。
記事中で、車社会の地域では、徒歩で移動しているだけで「不審者扱いされる」という内容を紹介したが、ネットに寄せられた反応の中にもそれに近いコメントがあった。
「当方長野のド田舎住みだが、徒歩移動だと近隣住民に奇異の眼で見られるということを余所者は判ってない。以前国道散歩してたら親戚から『なんで歩いてるんだ?』って電話かかってきたんだぞマジで」
「高校生までしか道を歩いたり自転車こいだりしちゃいけない」
公共の交通機関が発達した都心では信じられないことだが、一部の都市部を除いた地方では、自動車を使わずに歩いて移動する人が奇異に映るようだ。同様の声はほかにも多数ある。
「自転車や歩きで移動していると、親から頼むから車でと言われてた。車も買えないと思われるのや変わり者だと言われるのが嫌だったみたい」
「確かに車に乗らないのは回覧板を届けるときぐらいだわ。お陰で運動不足で10kg太ってしまった。近所の目がウザいので夜中にひっそりとウォーキングしてる」
中には、「田舎では歩くの恥ずかしいんだよ。誰も歩かないから」という指摘も。恥ずかしいので車での移動が一層増え、歩く人がさらに減る、という悪循環になっているという。「高校生までしか道を歩いたり自転車こいだりしちゃいけない」という声もある。
北海道旭川市出身の女性(事務職・33歳)もキャリコネニュースの取材に、「うちの近所だと大人一人に車一台が普通。家から一番近いセイコーマートも歩くと20分ぐらいかかるから、みんな車を使う」と語る。やはり徒歩移動する大人は珍しいらしく、近所の人から「どうしたのかな、と思われる」のだそうだ。
高崎市では駅から徒歩で来ただけで「よく歩いてきましたね」と驚愕
福島県出身のライターの男性(31歳)は、「地元では、特に夕方以降に歩いているのは徘徊中のおじいさんぐらい」と語る。昔、東京の大学を出て地元に帰ってきた若者が、夜道を一人で歩いていただけで噂になっていたことがあったという。
「『〇〇さんの家の長男が夜一人で歩いていた。仕事が上手くいってないのかしら』なんて言われていましたね。若い人だとヤンキーも夜に出歩いているけど、彼らはバイクや原付に乗っている。夜中に出歩くのは思い悩んで一人になりたい人だけ、と思われているようです。田舎は静かなので、足音が目立つというのもありますね」
こうした状況に面食らってしまうのは、都心に住む人たちだ。ネットでは地方の車偏重ぶりに驚愕する声も多かった。
「『駅から歩く』と言ったら、異常行動者みたいな顔をされた。新聞や郵便を取りに行くのにも車使う家もあった」
「カルチャーショックすぎる。3kmくらいなら徒歩圏と思って、運動と電車賃節約のため数駅分くらい歩いて移動するのととかザラにあるのに」
群馬県高崎市に行った人物は、駅から数キロ離れた場所へ徒歩で行ったところ、「よく歩いてきましたね」とびっくりされたという。
「逆に車で移動できない都会の状況の方が変」という声も
一方で、地方では市街地も車移動を前提に整備されているので、自然と歩かなくなる、という見方もある。むしろ、
「駐車場が高い・少ない、道が混んでる、おまけに坂が少ないって都会の状況が変なだけだよ。雪でも降ったら徒歩・自転車は絶望的だぞ」
というのだ。ほかに「逆に都会は店から店へも徒歩だし、荷物も持って歩くし、買い物とか疲れるね。確かに都会人タフかも」という声も出ていた。
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