メルセデスF1が2日間にわたる2017年用F1タイヤ開発テストを終了した。参加を予定していたルイス・ハミルトンは足を傷めたため欠席、2日目にはマノーのパスカル・ウェーレインが走行を行った。
来季F1マシンのペースを大幅に向上させるためのレギュレーション変更に伴い、ピレリは今より25パーセント幅広いタイヤを導入する。その開発のため、メルセデス、フェラーリ、レッドブルの3チームが来季のダウンフォースを考慮してモディファイした2015年型マシンを使用して10回にわたってテストを行う予定となっている。
12日、13日の第6回テストをメルセデスが担当、初日はハミルトンが走行する予定だったが、トレーニングで足を傷めたため、参加を中止した。代わりにロズベルグがモディファイした2015年型メルセデスW06にピレリのプロトタイプタイヤを装着し、スペイン バルセロナで走った。そして2日目はメルセデスのジュニアドライバーでもあるウェーレインが担当した。
チームのスポークスパーソンは「ルイスは火曜のトレーニングの後、足に不快感を感じました」と説明した。
「(次戦アメリカGPの)オースティンにいい状態で臨めるよう、休養し物理療法を受けるため、テストには参加しないことが決まりました。オースティンでは問題なくなるでしょう」
今回はスリックタイヤのテストが予定されていたが、ロズベルグが走行した12日は午後は雨になりフルウエットのテストに切り替えられた。
13日もコンディションに恵まれず、気温が低く、霧や雨にプログラムは妨げられた。前夜に雨が降り、午前中、濡れた路面温度は15度、霧も出ている状態に。午後には再び雨が降り始め、走行は切り上げられた。
代役として登場したウェーレインはインターミディエイトで31周を走るにとどまった。
ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは、来年のプレシーズンテストでも同じ状況になり得るとして、バーレーンでのテスト開催の意向を改めて示した。
現在、2回のプレシーズンテストのうち少なくとも1回はバーレーンで行うという説が出ているが、チーム間では意見が割れている。
「ヨーロッパのこの時期には全く予想外の事態というわけではないが、昨日も今日も、天候によって作業の進展が妨げられた」とヘンベリー。
「来年初めにも同じことが当てはまる。だからこそ2017年シーズン開始前のテストには温かい気候が保証されることを望んでいるのだ」
14日から16日にはレッドブルがアブダビで2017年F1タイヤ開発テストを行う。