マークVDSのチーム代表ミシェル・バルトレミーは、負傷中のジャック・ミラーと過ごした時間は、これまで彼がライダーたちのマネージメントを行ってきたなかで「最悪な4週間」であったと語った。
オランダGPの勝者であるミラーは、オーストリアGPのウォームアップ走行中にクラッシュし、第六胸椎と右手首を骨折。チェコGPを欠場し、イギリスGPでは出走したものの、右手の骨折に苦しんだ。
アラゴンGPでは代役としてニッキー・ヘイデンが参戦。ミラーは今週末のもてぎから復帰を予定している。
バルトレミーは「私がチームを統括してきた25年の中で最悪の4週間だった」と4週間で起こったことを振り返った。
「ジャック(・ミラー)は強気で、どんな時もバイクに乗りたがっていた。彼はそれが危険であること、または自分自身がまだ万全ではないことを一瞬で分かったと思う。しかし、クラッチロウがチェコで勝った時、ミラーにこう言われて困ったよ。『OK、この勝利を(僕から)取り上げたのは君だ。これこそ君らしいよ。あれもこれも全部君が決めるんだ』とね」
「我々は彼と少し話をしたり、ミサノで一緒に過ごしたりする中で、ミラーの身体を回復させるには時間が必要だということを彼が理解し始めていったよ」
「1週間では治せないよ。ミラーの右手はしょっちゅう折れていた。この骨は治る前にまた折れたんだ」
「ミサノを後にした火曜日、ミラーがバルセロナから電話をかけてきてね、『こんな風に休みがとれて良かった』なんて言っていたよ」
ケガに悩まされているミラーは「ケガのせいでレースを欠場するのはいつだってつらいんだ」と次のようにコメントしている。
「ここのところ、少し欠場が重なってしまった。だが、今週末のもてぎには何もかもよくなると前向きに考えているよ」
「アラゴンの欠場は正しい判断だった。右手の骨折が完治していないから、レースに出場しても事態を悪化させることしかなかっただろうからね」
「アラゴン(の欠場)から、僕はオーストラリアの自宅で万全な体調を取り戻すことに一生懸命取り組んでいる。右手のケガはずっとよくなったし、今週末のもてぎで早くバイクに乗りたいよ」