仕事を選ぶとき、不安定でも好きな仕事をするか、とにかく安定した職に就くほうがいいのか。簡単には答えが出ない問題です。ほとんどの人たちが、生きるために多少なりともガマンして「好きじゃない仕事」をしているのが現実でしょう。
10月1日、ガールズちゃんねるに「好きな仕事より安定を選んだ人」というトピックが立ました。トピ主は、ネイリストになる夢があるけれど、アラサー独身一人暮らしのため金銭的にスクールに行けず、華はないけれど福利厚生が良いホワイト企業に転職したといいます。しかし心の隅には夢への思いがあるのでしょう。
「好きな仕事につけず、安定だけで仕事をしている人はいませんか?」
と問いかけていました。(文:篠原みつき)
ホワイト企業に転職し「仕事は飯の種」と割り切れるか
これには、「ほとんどの人がみんなそうだよ」という回答が多数寄せられています。「まず、好きな仕事がない」という人も。地味な会社で、仕事もつまらない上に激務だという人は、「でも給料悪くないし、大企業なりの福利厚生だし、なんだかんだ言いつつも働いている」と明かします。待遇面で納得できれば、つまらない仕事でも安定を選ぶ人が多いようでした。他にはこんな声があります。
「保育士になりたかったけど給料があまりにも低く、現実的に会社員になりました」
「どうしてもなりたかった職業につきましたが、お給料が安すぎて生けていけないと気付いたので、悲しいですが今年一杯で辞めて、来年からは好きでもないけど生きるために仕方なく働きます。生きるって、働くって、なんだろう。と思ってしまいます……」
この、「大好きな仕事につけたものの激務で薄給、転職した」という人は結構いて、職業は保育士、ネイリスト、美容師、トリマーなどのサービス業が多いように見えました。
一方で、超ホワイト企業に転職できたという人は「最初から頑張らないと心に決めて入ったので楽ちん。仕事は飯の種。楽しいことは他で探します」と割り切っています。一度やってみてダメだったという経験があるからこそ、心も安定しているのかもしれません。
「クリエイティブな仕事で情熱大陸に出ている自分」を妄想する人も
しかし、どこか迷いを捨てきれず、「最近虚しくなる。人生ってコレでいいのかなーとか、お腹の中?魂の声?」と心の内を明かす人も。安定を選べば幸せとは限らないのが人生の難しさ、そして面白いところでもあります。
「公務員で安定していると親も喜んだけれど、毎日夜10時まで事務」という人は、金銭的には安定しても心が不安定のようで、「夜寝る前にクリエイティブな仕事をして情熱大陸に出ている自分を妄想」などとコメントしていました。
もはや人の心は何をもって安定なのか、価値観や労働条件によって大きく変わることを思い知らされました。さらに、安定を選んだら退屈すぎて仕事に嫌気が差したという人の、こんな頼もしい話もありました。
「好きな事を仕事にしたら、向いていたのかとんとん拍子に出世してかなりの安定になった! 人生なにがおこるかわからない!」