トップへ

アルピーヌ・イズ・バック! 18年から新スポーツカーを日本でも発売へ

2016年10月11日 20:31  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

アルピーヌ『ビジョン』と首脳陣、LMP2ドライバーたち
10月11日、東京・六本木ヒルズで、フランスの名門自動車ブランドであるアルピーヌの日本での復活を表明するイベント『アルピーヌ-東京ランデヴー』が開催された。日本でも2018年からアルピーヌの新スポーツカーが発売されることが明らかにされている。

 1959年に設立され、A110などの名車を数多く送り出してきたことはもちろん、ラリー、さらに1978年にはジャン-ピエール・ジョッソー/ディディエ・ピローニ組ルノー・アルピーヌA442Bがル・マン24時間で優勝を飾るなど、モータースポーツ界でも多くの伝説を誇るアルピーヌが、日本でも復活を遂げることになった。

 これまで、1990年代に一時その名を冠したクルマの生産が途絶えていたアルピーヌだが、2000年代後半から、長年深い関係にあるルノーとのコラボレーションでその名が復活。コンセプトモデルが登場したほか、2013年にはシグナテックとのコンビでニッサンVK45DEエンジンを搭載したLMP2カーがWEC世界耐久選手権に参戦。サーキットからブランドの復活をアピールしていた。

 アルピーヌでは、本格的なブランド復活に向け、2017年のプロダクションモデル発売を予定しているコンセプトカー『ビジョン』を発表しており、この日の六本木での発表会には『ビジョン』も展示。マネージングディレクターのマイケル・ファン・デル・ザンデをはじめ、週末のWEC富士戦を控え来日していたシグナテック・アルピーヌを率いるフィリップ・シノー、グスタホ・メネゼス、ニコラス・ラピエール、ステファン・リケルミという3人のドライバーも訪れた。

 会場には、アルピーヌの伝説的ラリーカーであるA110も展示され、最新のモデルである『ビジョン』との競演が実演。コンパクトスポーツカーながら、リヤ-ミッドに4気筒ターボエンジンを積み、リヤ駆動というレイアウトをもつ『ビジョン』について、ファン・デル・ザンデは「とても良いクルマができあがった」と自信をみせた。

 そんな『ビジョン』から発展するプロダクションモデルは、2017年に母国フランスをはじめヨーロッパで発売が開始されるが、2018年上期からなんと日本でも発売が開始されるという。価格は未定だが「今回展示されているビンテージのA110よりは下だろう(笑)」とファン・デル・ザンデ。

 なんと日本は、ヨーロッパをのぞけば全世界で最初の発売国になる。「日本には多くのアルピーヌのファンがおり、かつてのクルマを愛好してくれている。日本がヨーロッパ以外で最初の国になるのは自然なこと」とのこと。

 新スポーツカーはアルピーヌのふるさとであるディエップ工場で生産され、日本ではルノーのディーラーネットワークの一部を使って販売されるという。また、ファン・デル・ザンデは新スポーツカーについて「このクルマをドライブしたときに、トラックでの走行がとても適していると感じた。今はまだ分からないが、レーシングバージョンも考えていきたい」という気になるコメントも残した。

 全世界に熱烈なファンをもつアルピーヌ。この日展示された『ビジョン』のカラーは、雪山をイメージしたホワイトだったが、デザインディレクターのアントニー・ヴィランは「アルピーヌブルーもちゃんとありますよ(笑)」とのこと。スポーツカーファンにとっては発売が待ち遠しい1台と言えるだろう。