メルセデスは“扱いにくい”クラッチ問題を改善する一環としてルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのグローブを改良しようとしている。
ハミルトンは日曜日のF1日本GP決勝レースでもスタートで遅れをとり、グリッド2番手からターン1までに8位まで順位を落とした。
最終的には3位まで順位を挽回したが、チームメイトのロズベルグは鈴鹿で勝利を挙げ、ハミルトンとのチャンピオンシップのリードを33ポイントに広げた。
メルセデスのボス、トト・ウォルフは、シーズンの前半から現在にかけての改善項目はレーシンググローブのステッチを変えるところにまで広げていると語った。
「我々のマシンのクラッチは完璧ではない。狭いマシンの中でこのクラッチを上手く使うのは至難の技だ」
「両ドライバーともグローブの縫い方までにこだわってクラッチを上手く使う事につなげようとしている」
「これはいかにクラッチのリリースやエンジンの回転をキープするかのひとつの側面であるだけで、問題は非常に複雑である」
「偶然の要因もあり、クラッチはそう簡単にはいかない」
だがメルセデスは、あくまでも自社のマシンのみからデータをとっており、リヤエンドのハードウェアを共有しているフォース・インディアなど他チームからの情報は活用していないと、ウォルフは述べた。
「我々は自分たちだけの結果を見る」
「我々のシステムはおそらく他のチームよりややこいし、なにかミスを起こせばより注目もされる」
ハミルトンは、クラッチ操作ミスによりスタートで出遅れた今回の責任を認めている。
しかし、ウォルフはハミルトンがスタートしたサーキットインサイドの湿っていたラインも影響が出たと見ている。
「我々の最初の査定では、クラッチを放したとき上手く機能しなかった。そのクラッチを取り除いてはみたが、そんな単純なことではなかった」と彼は言った。
「展開させるには複雑なメカニズムで、今日は機能しなかった」
「湿っていたラインは右側で待っていた全員にも影響を与えたはずだ。リカルドも(ハミルトンの後ろ4位でスタートを切ったが)上手くスタートできず順位を落としているのがわかる」
「(濡れていなかった)1、3、5に位置したドライバーは最初の2,3コーナーの後リードしていた。問題であり残念な事だった」
「一晩の雨でサーキットが乾かなかったのは奇妙だ」