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東京エロティカルパレード。主催『エロフェス』最終日レポ たくさんの“家族”と作った5DAYSに

2016年10月11日 15:11  リアルサウンド

リアルサウンド

東京エロティカルパレード。(撮影=Yoji Tomotaka (Say Hello))

 東京エロティカルパレード。が主催するイベント『Erotical Fest. 5days vol.2』が9月28日から10月2日までの5日間、東京・渋谷 RUIDO K2にて開催された。同イベントは、2016年5月からスタートしているツアー『2016' エロティカルファミリーTour』内の公演のひとつで、各日2、3バンドのゲストが出演。最終日となった10月2日には、スターゲイザーX、AURA、+Plusを迎え、ツアーファイナル公演である11月6日のワンマンライブへの流れを後押しするような、観客と出演者による一体感あるステージが繰り広げられた。


(参考:『Erotical Fest. 5days vol.2』のライブ写真はこちら


 オープニングアクトとして登場したスターゲイザーXは、光るサングラスを身に付け、観客に拍手を煽りながらド派手に登場。MCでハルカ(Vo)は「そこの柱のところにね、エロパレの女神が立ってるんですよ、ASUKAさん。僕たちは今日を盛り上げる為にやってきました」と宣言。サビの最後でジャンケンをする「グーチョキパー(God Check It Perfect)」や、メンバーが全力で踊りを披露する「今夜はペスカトーレ」といったナンバーで盛り上げ、チームワークの良さが目立つライブを披露した。


 2番目にスペシャルゲスト枠として登場したのはAURA。東京エロティカルパレード。のプロデュースを手掛ける元SHAZNA・IZAMを敬愛しているというボーカルのReds☆は「このイベントに呼ばれてとても光栄です。俺、IZAMくんに憧れて真似してバンドやったんだよ」とジョークを飛ばすと、出演前にステージ裏でIZAMにサインをもらったエピソードを披露し、場を盛り上げた。MC後に披露した楽曲「She’s gone」では、力強いドラムに鋭利なギターソロが鳴り響き、Reds☆の伸びやかな声に観客は耳を澄ましていた。後半は「愛・オーランド」「SMILE & SMILE」などの代表曲を披露、最後はデビュー曲である「ドリーミングナウ」で会場にシンガロングを巻き起こした。


 続いてステージに現れたのは、2016年7月15日に活動を再開したばかりのバンド+Plus。登場して間もなく、陽気なサンバテイストの代表曲「Fiesta」で会場は一気に楽しげな雰囲気に。TOMO(MC&Vo)は「今日はバラードとかミディアムナンバー用意してないんです。みんなで汗かいていきましょう」とイベントを盛り上げる気満々の様子。曲によってTOMO、岩元健(Vo)、小谷嘉一(Vo&Ba)、MOTO(Vo&Gu)の4人がそれぞれにメインボーカルを務め、サビで4人の声が合わさった力強いハーモニーが印象的な+Plus。最後は新曲の「Believer」で4人が声を合わせ、常に笑顔が溢れたステージを後にした。


 3バンドの出演を終えると、温かい拍手に迎えられた東京エロティカルパレード。がいよいよ登場。Gicchi(Vo)の「ファイナルだぞ!ぶっ飛ばしていこうぜ」という呼びかけを合図に「真夏のマジック」の演奏がスタート。ASUKA(Sax)は、サックスを高く掲げながら演奏する見事なパフォーマンスで会場を沸かせると、続く「ヴァイブレーション5」でも艶のあるソロパートを演奏。同曲では、IMAMUN(Ba)もウッドベースのふくよかな低音を響かせるソロ演奏で観客を魅了した。


 翔太(Vo)が「この4日間、いろんなアーティストさんとお客さんが作ってくれたバトンを握って、今日のファイナル盛り上がっていきましょう。ちくしょう、みんなのこと好きだ。好きすぎて、たまらん」と話し「めっちゃ好き」を披露。翔太がメインボーカルで歌った同曲は、途中で重なる大智(Vo)とのハモりや、ASUKAのサックスのメロウな音色が翔太の歌声を際立たせた。歌い終えた翔太が「ありがとう」と感極まり泣き叫ぶ姿を見せると、大智が「この後にしゃべる俺のことを考えてみろ!」と笑いを起こし、メンバーの仲の良さが伺えた。


 MCではGicchiが「この5日間、毎日がファイナルだと思って突っ走ってきたんで、体力の限界なんてとうに超えてるんだよ。だけどね、みんなの笑顔が見たいから、みんなの明日が見たいから晴れるように願いを込めて次の歌を歌いたいんだ」と熱い言葉を投げ掛ける場面も。その言葉を受けて披露された「ハレルヤ」では、跳ねるようなテンポにのせたパワフルなステージを繰り広げた。続けて手拍子とアカペラでスタートさせた「Won't You Marry Me!」では、Gicchi、大智、翔太の3人の声がいきいきと響き渡り、ラストの曲「花」では、観客が腕を挙げて大合唱する盛り上がりを見せ、本編が終了した。


 アンコールで東京エロティカルパレード。が再び登場すると、出演した3バンドの各メンバーを招き入れ、セッションの披露へ。ハルカが「人生で出たイベントのなかで1番良いイベントだったと思いますよ」とコメントすると、続けて登場したReds☆も「人生の中で、出たイベントのなかで1番良いイベントだったと思いますよ」と同じコメントし、笑いを起こした。また、小谷から「もっさん(翔太)すげー泣いていたけどどうした? 小学生みたいになってたけど(笑)」と翔太がいじられるなど、出演者の仲睦まじい様子も見受けられた。東京エロティカルパレード。が1曲目にに演奏した「真夏のマジック」を全員で歌い上げると、曲中に観客同士が手をつなぎ、左右に移動するダンスや一斉にジャンプするなど、大盛況なステージでイベントの幕を下ろした。


 メンバーの涙も溢れた最終日は、彼らがファンや仲間を“家族”と思い、大切にしていることを強く感じることができたステージだった。イベント終了後のインタビューでは、5日間連続のライブ出演が初めてだった翔太が「殻を破れるのかチャレンジした5DAYSで、みんなに助けてもらったことを強く感じました」と語り、ワンマンでは成長した姿を見せたいと意気込んで話してくれた。そして、ASUKAは「もう1回再会したい人たちばかりなんです。ワンマンでまた絶対再会したい」と話し、彼らの気持ちは来月11月6日のワンマンへ向かっていた。ライブを重ねるごとに、大きくなっていく彼らの家族が、ファイナル公演でどんな盛り上がりを見せてくれるのか楽しみだ。


・終演後インタビュー・翔太(Vo)


・5日間の公演を終えて


 2日間連続以外にライブを連続でしたことがなくて、自分の体力や技術面がまだまだ劣ってる中で、自分がどれだけ覚醒できるのか、殻を破れるのかチャレンジした5DAYSでした。結局、1人では何もできなくて、頼りになるメンバーと、お客さんの熱、声援があって、みんなに助けてもらったことを強く感じました。


・デビュー1周年記念ワンマンライブへの意気込み


 実は僕、加入させてもらった時が、4月1日のワンマンだったんです。あの時こそ本当に右も左も分からず、音楽活動をしたことがない僕が、いきなりすごい大きなライブのステージとみんなの大事なワンマンに参加させてもらいました。個人的に言うと、今思えば反省がいっぱいある。11月6日は、個人の目標として、応援してくださる皆さんに少しでも成長を見せられたらなと。みんなとしての目標は、一緒に盛り上がること。席をパンパンに埋めて、“ファミリーツアー”という家族をテーマにしたツアーで、みんなで家族になって大家族を作って盛り上がりたいと思ってます。


・終演後インタビュー・ASUKA(Sax)


・5日間の公演を終えて


 私たちはジャンルレスバンドなんですけど、5日間出演してくださったアーティストさんも本当にいろんな方がいて。でも、どのアーティストさんにも共通しているのが、音楽を通して、何かを伝えたいっていう想いを持っているという部分でした。そして、熱いアーティストさんのことは、熱いファンの方が応援してくれていることを実感しました。同時に、エロパレのファンにも、何日も来てくれた方や、その日しか来れないけど「ずっと気持ちはここにいるよ」って言ってくれるファンの方がいてくれて。エロティカルファミリーツアーの中の5日間だったんですけど、“ああ、もうこれが家族だな”って実感できた5日間でした。


・デビュー1周年記念ワンマンライブへの意気込み


 これだけで終わらずに、もう1回再会したい人たちばかりなんです。ワンマンでまた絶対再会したいなって思うので、見に来て欲しいです。


(取材・文=大和田茉椰/撮影=Yoji Tomotaka (Say Hello))