ケビン・マグヌッセンはルノーF1チームに対し、2017年に向けて契約延長するかどうかを決定するための期限を延長した。
マグヌッセンは、先月のシンガポール前にルノーがオプションを行使し契約が延長されることを期待していたが、いまだにチームの態度は定まっていない。オプション行使の期限は9月末で切れたものと考えられている。
ルノーがターゲットとしていたセルジオ・ペレスは、つい先日、フォース・インディア残留を決定、来年同チームと4年目のシーズンを送ることを決めた。しかしルノーはトロロッソのカルロス・サインツJr.に関心を持ち、メルセデスが支援するエステバン・オコンのマノーでのパフォーマンスにも注目、最近ではニコ・ヒュルケンベルグと交渉していると報じられた。
一方で、マグヌッセンとルーキーのチームメイト、ジョリオン・パーマーもまだ候補に残っているものとみられる。マグヌッセンは、すでに自由に他チームと交渉できる立場にあるのだが、ルノーに決断のための時間をもう少し与えることを決めた。それはルノーに残りたいという気持ちの表れであると、彼は言う。
「(さらに待つことにしたのは)僕がここに残りたいという気持ちの表れだ」とマグヌッセンは鈴鹿のパドックで記者団に語った。
「僕らは良好な対話と前向きな話し合いをしてきた。多かれ少なかれ状況を理解している。だから、問題を片づけるために彼らにもっと時間を与えたんだ」
「僕が言いたいのは、喜んで待つということだ。彼らに2週間与えた。その2週間で結論に達することを願っている」
「僕は状況を理解している。このチームは将来成功すると信じているし、長期的にこのチームに残りたい。それははっきりしている」
ルノーは現在、本拠地エンストンのインフラ拡大に投資しており、商業的判断によりドライバー決定に遅れが出ているのでは、とマグヌッセンはほのめかした。
「何が起きているのが判断しづらいことがある。だがF1は商業的スポーツであり、(チームに資金を持ち込むという意味で)僕の商業的価値が他のドライバーより低いことは明らかだ」とマグヌッセン。
「僕にはとても良いパートナーシップとスポンサーがいて、彼らのサポートにすごく感謝している。でも、何人かのドライバーは信じられない額の(金銭的)サポートを受けている」
「(ルノーが)金額ではなく才能で判断してくれることを願うよ」
ルノーは日本GPでは入賞に届かなかったものの、シンガポール、マレーシアと連続でポイントを獲得した。大きな開発が行われていないクルマでありながら、コース上での結果が上向いてきていることから、ルノーに残るのはいい選択肢であるとマグヌッセンは考えている。
「みんな興奮しているんだ。僕らのマシンは今、実質的に開発が行われていないにもかかわらず、向上が見て取れるからね」とマグヌッセン。
「前よりマシンの力を引き出せている。学習を積み、手順を改善し、ピットストップも速くなってきている。戦略もとてもうまく行き始めているんだ」
「いろいろな面で状況が整ってきている。快適に走れる、速いマシンを用意できれば、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことができるはずだ。とても心強いよ」