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MotoGP王者ロレンソがメルセデスF1カーをドライブ「コーナーはまるで別世界だ」と驚愕

2016年10月10日 14:41  AUTOSPORT web

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2014年型のメルセデスF1カーをMotoGP王者ロレンソがドライブ
日本GPの週末に先立つ10月6日、MotoGPの現チャンピオン、ホルヘ・ロレンソが、シルバーストンで2014年型のメルセデスF1カーをドライブした。

 ロレンソにとって初めてのF1マシンでの走行は、両者共通のスポンサーであるモンスター・エナジーの計らいにより、シルバーストンのグランプリコースの南半分を周回する「インターナショナル・サーキット」で行われた。

 ラップタイムは公表されなかったものの、MotoGPで世界選手権タイトルを3度獲得してきたロレンソは、彼自身のパフォーマンスに満足したという。

「素晴らしい一日をすごせたよ。特に最後のランでのラップタイムには、心から満足している。エンジニアの話によると、僕のタイムは十分に競争力のあるものだったそうだ」

 メルセデスのトラックエンジニア、リチャード・レーンは、ロレンソと仕事をするのは「すばらしい」経験だったと述べた。
「ガレージに姿を見せた瞬間から、彼はやる気満々で、早くクルマに乗り込みたくて仕方がないように見えた。それぞれのランの間に、彼はじっくりとデータを検討し、改善できる部分はどこかを探していた」


「それを見て、彼が2輪の世界で何度もワールドチャンピオンになった理由がわかったよ。そして、自分のパフォーマンスの細部にまで注意を払う姿勢には、すっかり感心させられた。彼は私たちのアドバイスをよく理解し、走るたびにタイムを上げていった」

 ロレンソは、メルセデスのF1マシンに、いくつもの意味で驚かされたという。

「このクルマはものすごくスムーズだ。もっと神経質で扱いづらいクルマを予想していたんだけど、実際に乗ってみると、ステアリングやエンジンも含めて、あらゆるものがいい感じだった」

「とてもドライブしやすいし、コーナーではものすごく速い。グリップレベルはもう、この世のものとは思えないほどだ。最初の周は、とにかくパワーがすごいと感じたけど、それは慣れてしまえばMotoGPのバイクとあまり変わらない。ただ、コーナーはまるで別世界だ。旋回速度はこっちの方が40㎞/hくらい速いからね」

「もうひとつ驚いたのは、どんなにブレーキを遅らせたつもりでも、余裕で間に合ってしまうことだ。そして、高速コーナーでフルスロットルにしてもびくともしないグリップは、想像をはるかに超えるものだったね」