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『体育の日』記念SPコンテンツ公開 約100年前の日本初参加オリンピックの視察記録、その内容とは?

2016年10月10日 14:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

約100年前のオリンピックの視察記録、その内容とは?
10月7日、リオデジャネイロ・オリンピックとパラリンピックのメダリストによるパレードが都内にて開催された。約80万人が詰めかけて、大会中の興奮や感動がよみがえるような盛り上がりを見せた。これは老若男女問わずスポーツに関心を持つ人の多さを物語っているが、国民の祝日『体育の日』は、1964年10月10日に東京オリンピックの開会式が行われたことが由来であることをご存じだろうか。その『体育の日』を記念したスペシャルコンテンツが、あるサイトにて公開中だ。約100年前のオリンピックの視察記録などの興味深い内容を、人気イラストレーター・げみさんのイラストとともに紹介している。

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WEBコンテンツ『交流文化クロニクル~いつもスポーツのそばに~』(http://www.jtbcorp.jp/jp/colors/detail/0088/)が、ジェイティービー公式サイト内の情報発信ページ『交流文化通信 colors(http://www.jtbcorp.jp/jp/colors/)』で公開中だ。

日本が初めてオリンピックに参加したのは、今から約100年前の明治45(1912)年のストックホルム・オリンピックだ。それと同じ年に設立されたJTBグループの前身「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」が、そのストックホルムを視察、世界的スポーツの祭典を開催していた当時の街の様子を記録している。そこには、数万人の外国人がやってきていること、それにもかかわらず秩序が保たれているため感心したことなどが報告されている。また日本で開催した場合に心すべき点など、現代にも通じる貴重な情報も綴られていたのだ。


また、日本におけるスキーの普及についても紹介されている。明治44(1911)年、オーストリアのレルヒ少佐が、新潟県高田(現上越市)の歩兵58連隊に、スキー技術を指導したことが、日本でのスキーの発祥と言われている。当時はまだごく一部の人のスポーツだったスキーであるが、大正7(1918)年頃、「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」の山中忠雄氏が、スキーを教えてもらおうと高田連隊の高橋大尉を訪ねた。スキー理論と実習を1日で終えて、「スキーは転ぶほど上達が速い」と励まされ、翌日には早速遠出にチャレンジした。背中に荷物を詰めたバスケットをくくりつけていたが、転倒につぐ転倒で目的地に着いたときにはバスケットの中身はすっかり空っぽになっていたそうだ。それでも帰京後、山中氏はスキークラブを作り、講習会を開くなどスキーを普及させようと尽力する。同コンテンツにはその後のスキー学校設立など、スキーヤーの輪が広がっていく様子も書かれている。


これらのスポーツにおける歴史的なコンテンツを彩るのは、“げみ”さんによるどこかノスタルジックなイラストだ。げみさんは、今年2月に自身のTwitterで公開したイラスト『星のすくい方』がTwitter上で約5万いいね!を獲得、大反響を呼び、同作品を含めた70点を超える作品を収録した初の作品集を8月に出版した。また、今年6月からNHKで放送されたドラマ『水族館ガール』(木宮条太郎原作)の原作本シリーズの装画も担当している、まさに今注目されるイラストレーターだ。


リオからフラッグが渡されて、いよいよ4年後の2020年には東京オリンピックが開催される。『体育の日』記念スペシャルコンテンツで、スポーツの歩みに触れてみてはいかがか。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)