燃料が重い時にペース上げられず8位
今年一番の予選ポジションを獲得した8号車は、決勝に向けて朝のセッションでセッティングの確認を行った。バランスは更に向上していたので、決勝に向けて期待が膨らんだ。
スタートドライバーの松浦孝亮は、ポジションを落とす事無く、4番手で周回を重ねた。松浦はトップグループに離される事なく良いペースで序盤を走っていたが、タイヤのエアプレッシャーが減り始めたと無線で訴えてきた。そこからペースが上がらなくなってきてポジションをひとつ落としてしまったが、松浦は数周してからペースを取り戻した。しかし、松浦は最終コーナーで300クラスの車にぶつけられてしまい、2つポジションを落としてしまう。
300の車両が周回遅れになり始めてから、ペースが上がりにくくなったので、チームは早めのピットインをさせる事にした。28周目に野尻智紀に交代しコースに送り出した。野尻は14番手でコースに復帰した。他車のピットインもあり、すぐに10番手まで順位を挽回した。野尻のペースは良かったものの、ここからなかなか順位を上げる事が出来なかった。56周目に前車が接触し、順位をひとつ上げる事が出来たが、最終ラップで1台抜いて8位でレースを終えて貴重なポイントを獲得した。
鈴木亜久里監督のコメント
「燃料が重い時は車のバランスが良くなかったみたいだね。でも重くても速く走れたところもあったし、ペース的には上位にいける内容だったと思うので、内圧の設定とか、色々と分析しなければならないね」
星学文エンジニアのコメント
「朝のフリー走行では、昨日の予選の状態からロングランのセットアップを調整していきました。決勝前のウォームアップでもタイムは良かったので、決勝も良い結果を出せるかな、と思っていました。序盤はペースが良くて、順位をキープ出来ていました。30クラスの周回遅れが出始めた頃からペースが上がらなくなってきました。そのまま走っていても順位を上げられないので、ミニマムで野尻に変えました。野尻で良いタイムを刻めれば挽回出来ると考えていました。しかし、予想外だったのはセカンドスティントの序盤でペースが上がらなかった事です。他車に引っかかってしまった事もペースが上がらなかった原因のひとつではありますが、原因を分析していきたいと思います。その後の野尻のペースは良かったので、車のバランスは良かったと思います。ペース配分も含め、分析して次のレースに生かしたいと思います」
松浦孝亮選手のコメント
「レース直前のウォームアップでもバランスが良かったので、レースは期待していました。しかし、燃料が重いときはなかなかペースが上がらなくて、苦戦してしまいました。ポイントは獲得出来ましたが、この結果は昨日の予選から考えると納得がいかないので、ドライバーとしても自分の走りを分析して最終戦に挑みたいです」
野尻智紀選手のコメント
「他車に比べて早めのピットインだったので、ボクがニュータイヤでプッシュすれば順位を上げられると思っていました。内圧を下げて出ていった影響があったのかどうか分かりませんが、本当にこれがニュータイヤなのかな?と思うほどグリップしなくて、なかなか内圧が上がらなかったので、バランスもあまり良くありませんでした。単独で走るようになってから内圧も上がり、バランスも良くなってペースも上げる事が出来ました。ニュータイヤで順位を上げなくてはならない時に順位を上げられなかったので、エンジニアと原因を究明して見直して、最終戦に向けて準備していきます」