タイヤ無交換作戦で今季3度目の表彰台
昨日の走行では、路面温度が高い時はなかなか車のバランスが取れなかったが、チームは良いセットを見つける事が出来たようだ。今朝のセッションで気温が高かったにも関わらず、4位でセッションを終えた。決勝は気温が下がりそうなので、期待が持てた。
スタートドライバーは高木真一。スタートは何とか5番手をキープしたものの、6番手の車が車体をぶつけながらプレッシャーをかけてきた。2周目のストレートで6番手にポジションを落としてしまうが、13周目に他車がコースアウトしてしまい、ポジションを挽回した。
今朝のセッションで、レースはタイヤ無交換でいける可能性があると判断していたので、全体的なペースも考慮し、早めにドライバー交代する作戦を取った。21周目にルーティンのピットインを行い、作戦通り給油のみ行い小林崇志をコースに送り出した。
小林は1周毎に順位を上げていったが、27周目にタイヤの内圧に問題があると無線で訴えてきた。少しペースの落ち込みがあったが、燃料が軽くなってきてからペースが安定してきた。
小林は39周目までに4番手までポジションを回復したが、3番手との差は大きかった。しかし、52周目に前車が500クラスの車と接触してしまうアクシデントが発生し、3番手にポジションを上げた。このままいけば表彰台だが、ここで小林がガス欠症状が出てしまったと無線で言ってきた。チームは諦める事無く、燃料を絞るように小林に指示した。残りは2周もあったが、何とか最後まで走り切り、今季3回目の表彰台を得る事が出来た。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「上出来だね。凄く良く出来たレースだった。チームもドライバーも良く頑張ってくれたね。ブリヂストンも最高のタイヤを用意してくれて、何とかチャンピオン争いに留まる事が出来た。最終ラウンドのもてぎは2回レースがあるけど、良いレースをして、チャンピオンを獲得したいね」
一瀬俊浩エンジニアのコメント
「昨日は路面温度が高い時にはあまりペースが良くなかったので、足回りのセットを変更してみました。それが良い方向にいったので、それを引き継いで決勝に挑みました。決勝前までにタイヤのライフが良かった事を確認できたので、タイヤ無交換の作戦を実施する事に決めました。タイム的には上位勢とほぼ同じだったのですが、ストレートスピードが遅かったので、混戦になると対抗出来ませんでした。タナボタもありましたが、無交換戦略で表彰台を獲得出来たと思います」
高木真一選手のコメント
「タイヤ無交換でいけるタイヤをブリヂストンさんが用意してくれたのが良かったですね。セーフティーカーが入る事や全体的な流れも考慮してペースが落ちないところという事でミニマムでピットインする事にしました。スタートではペースが悪くなかったのですが、色々な問題もあって1台抜かれてしまいましたが、タイヤを持たせる事も考えて自分のペースを守りました。終盤小林がガス欠かも?なんて無線で言ってきたので、ビビリましたが、最後まで良いペースで走りきってくれて本当にチームとブリヂストンさんに感謝します」
小林崇志選手のコメント
「朝の走行から調子が良くて、いざ走ってみると上位陣のペースはとても速かったです。ボクのスティントの時は内圧が上がりすぎてしまい、ペースが思うように上がらなかったのですが、無交換でいけるタイヤをブリヂストンさんが用意してくれたので、最後まで走る切る事が出来ました。トップ2台とは差が開いてしまいましたが、全体的なペースは良かったですし、他の車の脱落もありましたが、ランキングも考えると良い結果だったと思います。次のもてぎまでにしっかり準備していきたいと思います」