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タイでのスーパーGT開催は2017~18年の2年間契約延長。インフラ整備をアピール

2016年10月10日 01:51  AUTOSPORT web

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今季も2日間合計で5万人以上が訪れたチャン・インターナショナル・サーキットでのスーパーGT
10月8~9日と、タイのチャン・インターナショナル・サーキットでスーパーGT第7戦が開催されているが、8日決勝日に行われた記者会見の場で、GTアソシエイションの坂東正明代表と、サーキットのネウィン・チドチョブ代表が2018年までのスーパーGT開催を明らかにした。

 タイのブリーラム県に2014年に建設されたチャン・インターナショナル・サーキットは、10月のスーパーGT開催がこけら落としイベントとなり、その後も二輪スーパーバイクやWTCC世界ツーリングカー選手権等、世界戦も開催されてきた。

 その中でもスーパーGT開催についてチドチョブ代表は「この3年間開催してきたレースの中で、スーパーGTが最も大きなレースになっている。今後、2017年、18年も日本のスーパーGTを続けて開催することになった」と語った。

 チドチョブ代表はさらに、現在GTアソシエイションの坂東正明代表とともに、GT300車両を使った『スーパーGTタイシリーズ』の構想を進めていることを明らかにし、現地チームが今後スーパーGTの中で存在感を増してくれることを願っていると語った。

 今季で3年目となるタイでのレースだが、初年度に大きなネックとなっていたのはインフラの問題だ。チャン・インターナショナル・サーキットはサッカーのタイ・プレミアリーグの強豪・ブリーラム・ユナイテッドの本拠地であるニュー・アイモバイル・スタジアムのそばにあるが、バンコクから車で5時間以上、定期便は2日に1便、さらにホテルも不足している状況だった。

 しかし、3年目を迎えブリーラム近郊にはホテルが増え、定期便の数も増えた。また、近代的なショッピングモールも整い、日本人スタッフも比較的充実したレースウイークを送ることができている。

 さらにチドチョブ代表は「来年に向けて、バンコクからのフライトも増やしたいし、ホテルの数も増やす。さらに、今後2019年に向けてタイ国内では高速鉄道も整備されるので、その列車もブリーラムの近くまで来る。また、将来的にはブリーラムの空港も国際空港にする予定で、日本から直接来られるようにしたい」と今後も充実させる考えを示した。

 また、GTA坂東代表はチドチョブ代表を中心としたブリーラムのスタッフのモータースポーツへの情熱を高く評価した。

「タイの中でのインターナショナルサーキットの存在は大きく、アジアの中でも代表する存在となってきている。チドチョブ代表のサッカーへの情熱、そしてモータースポーツへの情熱に非常に感謝しており、タイの中でモータースポーツが根付くように期待している」と坂東代表。

 また、チャン・インターナショナル・サーキットにはカートコースもオープンし、今後はスーパーGTで戦えるタイの若手育成にも力を入れていきたいとチドチョブ代表は語る。

「スーパーGTの関係者の皆さんにより訪れていただきたいし、FIA-F4等のサポートレースも開催したい。カートコースもオープンさせ、小さい子どもからモータースポーツを根付かせたい」という。

 今季のタイも、2日間通して52,197人の観衆が訪れ大きな賑わいをみせた。今後インフラがさらに整備されていけば、長きに渡るスーパーGTの“名物開催地”としてのポテンシャルも秘めていそうだ。