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ポルシェカレラカップ ジャパン第10戦 決勝レポート

2016年10月09日 17:31  AUTOSPORT web

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ポルシェカレラカップ ジャパン第10戦 決勝
プレスインフォメーション
2016年10月09日

ポルシェ カレラカップ ジャパン2016 第10戦 決勝 レポート
 鈴鹿市. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)とポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2016 第10戦 決勝を鈴鹿サーキット(三重県)にて、2016年10月9日(日)に開催いたしました。

 2007年から続くF1日本グランプリのサポートレースとして10回目の開催と言う記念すべき節目のレースだけあり、国内のF1ファンにとってもお馴染みともいうべきイベントとなったPCCJ。多くのF1ドライバーからも絶大なる支持を得ている鈴鹿サーキットを埋め尽くした大観衆の目の前で今年も最終戦に相応しい戦いが繰り広げられた。

PCCJ2016 第10戦(鈴鹿)決勝
天候:曇り 路面:ドライ

 予選が行われた土曜と同じく、決勝当日の鈴鹿も朝6時まで激しい雨が降り続いたが、チームがPCCJパドックに到着し始める頃には空も明るさを取り戻した。PCCJの直前に行われたサポートレースはウェットタイヤを装着。スタート直後、場所によっては水しぶきが上がっていたが徐々にコースは乾いていき、グリッドに向かう21台の911 GT3 Cupは全車がスリックタイヤを装着するまでにコンディションは回復していった。

 11時19分、シグナルが消え2016シーズンのPCCJ最後を飾るレースの火蓋は切って落とされた。ポルシェ カレラカップ アジアを代表してゲスト参戦し、予選では2番グリッドを獲得して今大会の台風の目になるかと期待された#88ユアン・ボーは、慣れない鈴鹿でのスタートでミスを犯してエンジンストール。再始動に成功するも、ほぼ最後尾まで順位を落として勝負圏を失った。ポールスタートの#78近藤翼はスタートから快調なペースで後続を突き放していき、2周目が終わる時には2位の#14三笠雄一に3秒差をつける。

 4番グリッドからスタートした#7星野敏は目の前のグリッドでストールを喫した#88ボーを間一髪でかわし3位のポジションで1コーナーに飛び込んでいく。#7星野はすぐ後ろの5番グリッドからスタートした#9武井真司と今シーズンの両者の戦いを象徴するような接近戦を序盤に繰り広げるが、#9武井は4周目の1コーナーで勢い余ってコースアウト。続いてジェントルマンクラスの#7星野にチャレンジしたのは#98 IKARI GOTOだ。一時は背後の#24 Go Maxから受けたプレッシャーをはね退けて#7星野に食らいつき、オーバーオールクラスでの3位を狙っていく。#78近藤がトップを快走し一人旅を続ける中、2位の#14三笠はなかなかペースが上がらない。序盤は2位が確実と思われた#14三笠だが中盤にガクッとタイムを落とし、#98IKARIを振り切った#7星野との差が一気に縮まった。


 #14三笠と#7星野の2位争いが始まるかと思われた7周目、接近戦で6番手争いを繰り広げていた#25内山清士と#6米倉正憲がヘアピンで接触しコースアウト。#25内山は130R、#6米倉はスプーンカーブで車を止めて戦線を離脱した。このアクシデントを機にセーフティーカー(SC)がコースイン。最後の3周はそのままSCランとなり、PCCJ2016シーズンの終わりを告げるチェッカーフラッグが振られた。最終戦の勝者はオーバーオールクラスチャンピオンらしい盤石のレース運びを見せた#78近藤。2位には#14三笠、オーバーオールクラス3位、ジェントルマンクラスの優勝は#7星野が獲得した。

 レース後に#78近藤は「スタートからフィニッシュまで自分のペースでレースが出来ました。タイプ997のGT3 CupからPCCJに参戦を開始し、チャンピオン獲得まで4シーズンかかりましたが、長く乗った分だけ色々な事が吸収できたと思います。」とPCCJにおける自身のキャリアを振り返りました。ジェントルマンクラスで優勝し、オーバーオールでも3位に入った#7星野は「夢だったF1日本グランプリでポディウムに上がれたことは一生の思い出です。2シーズン前のジェントルマンクラスは勢いで取ってしまいましたが、今年のタイトルは自分でも成長を実感できた実りある1年でした。」とコメントしました。

 最速のワンメークシリーズ、ポルシェ カレラカップ ジャパンの2016シーズンは、ここ鈴鹿でのレースをもって無事に終了。今シーズン、7イベント10レースを共に戦ったカレラカップ パイロット達はレース後のパドックで互いの健闘を称え合いながらも、来たる2017シーズンに向けてうちに秘めた闘志を燃やしていた。