今年の日本GPは、前戦マレーシアGPと同様、レースで必ず使用しなければならないタイヤは、ハードとなっている。レースではこのハードを含めて、2種類以上のタイヤを使用しなければならない。予選トップ10のドライバーは全員Q2でソフトタイヤでベストタイムを記録しているため、彼らはソフトでスタートする。
メルセデスAMGのチームマネージャーを務めるロン・メドウによれば、「おそらく、トップチームのメインのピットストップ戦略は2ストップで、タイヤはソフト→ソフト→ハードになるのではないか」と予想する。ただし、鈴鹿は土曜日の夜に雨が降る可能性があり、「もし、雨が降って路面がグリーンになった場合は、ソフトタイヤのデグラデーションが大きいため、ハード→ソフト→ソフトというパターンに変更されるかもしれない」とも語っていた。
またウイリアムズのチームマネージャーであるスティーブ・ニールセンは、2台そろってQ2で敗退した理由について「予選結果はわれわれが持っているマシンのパフォーマンスを正確に反映したものではない」と言い、1回ストップを念頭にセットアップしていたことをほのめかしている。その場合、ミディアムでスタートし、ハードでつなぐことになるだろう。
久しぶりにレッドブルに予選で完勝したフェラーリは、マレーシアGPで実戦使用を断念した新しい空力パッケージでのセットアップがうまくいった。チーム初の2台そろってQ3に進出したハースも、シンガポールGPのフリー走行で投入した後、実戦使用を見送っていた新しいフロントウイングの使用が見事にはまった。ただし、金曜日のフリー走行ではこの新しいフロントウイングでロングランをチェックしていないため、レースペースは未知数だ。
昨年から大幅にパフォーマンスを向上させて臨んだ復帰後、2度目の母国GPとなったホンダは、予選でアロンソが15位、バトン17位と、どちらも昨年よりもポジションを落とす結果にかなり落胆していた。ロングランペースも決して良くないだけに、今年も苦しいレースが予想される。
なお、グリッドペナルティは予選4位のベッテルがマレーシアGPでの事故によって3番手降格し、予選最下位のウェーレインがギアボックス交換によって5番手降格となることが、予選後の段階で決定している。