ドライバーの予想以上の走りで5位
前回の鈴鹿では性能調整の影響もあり本来の速さを見せる事ができなかった55号車だが、ここブリーラムで速さを取り戻せるかが課題だった。性能調整の見直しは無かったので、セットアップで挽回するしか道は無かった。
シーズンを通して、気温が高い時に車をコンディションに合わせる事に苦戦していたが、今朝のセッションも同様だった。なかなか車のスピードを上げる事はできず予選を迎える事になった。
Q1は小林崇志がアタックを行ったが、午前とは全く違う速さを見せて2番手でセッションを終えた。午前の状態から考えると、Q1を突破するのは至難の業という見方が多かった中で、小林はそれを見事に覆した。
続く高木真一だが、今回のセットアップを小林に託し、予選までに4周しか走行をしていなかった。過去2レースここで走っているが、やはり毎年コンディションは違うので、ベテランの高木も不安があった。小林の走行映像や、データを何度も見て、自分の走りをイメージしていた。そして高木は小林とほぼ同じタイムを叩き出し、見事5番手のグリッドを得る事に成功した。
明日は5位以上の結果につなげ、チャンピオンシップを有利に進めたい。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「ドライバーとチームスタッフに感謝だね。性能調整など、非常に厳しい状態で予選の上位に行くのは難しいと思ったけど、彼らの頑張りでこのポジションをゲット出来た。路面温度が下がった事も良かったけど、やはり皆の気持ちが強かったね。明日もこの調子でポイントゲットだね」
一瀬俊浩エンジニアのコメント
「セットアップは優勝した富士をベースに持ち込みました。路面コンディションが悪かったというのもあり、なかなかセットが進みませんでした。しかし、足回りで新しい事を試したかったので、それを実施したところ、予選へ向けてはだいぶバランスが向上しました。しかし、持ち込んだタイヤが柔らかめだったので、気温が高い時はタイヤがムービングしてしまっていたので、それが心配要素でした。予選へ向けては一発のタイムが出るようにセットを調整したところ、5番手という好位置につける事が出来ました。路面温度が上がった時にバランスが悪くなってしまうので、明日はそれに対応出来るような準備をしていきたいです」
高木真一選手のコメント
「Q1はギリギリ突破出来ると思っていましたが、まさか小林があんなタイムを出してくるとは思いませんでした。ボクは午前のセッションで計測4周しか走っていなかったので、小林の映像やデータを参考にしてQ2の走行をイメージしていました。久しぶりに緊張しましたが、小林と同じようなタイムを出す事が出来たので、ホッとしています。明日はドライでもウェットでも今のポジションかあるいはそれ以上のポジションを狙っていきたいと思います」
小林崇志選手のコメント
「午前は調子が悪くて、タイムがなかなか出なかったので、今週末は厳しい週末になるのかな?と思っていました。予選までにチームと相談して車のセットを調整していったところ、それが良い方向にいったと思います。最初はQ1突破ギリギリか、あるいはQ1は突破出来ないかも知れない、と思っていましたが、上手くQ1を2番手で突破し、高木さんに渡す事が出来ました。明日は恐らく気温がそれほど高くならないと思うので、僕達にもチャンスがあると思っています」