スーパーGT第7戦タイの予選セッションが行われ、GT500はWedsSport ADVAN RC Fが2012年のオートポリス以来となる2度目のGT500クラスのPP獲得。ステアリングを握った関口雄飛にとっては初めてのGT500のPP獲得となった。
予選Q1セッション開始前に若干、雨が降った影響からか、気温30℃、路面温度28℃とドライながら路面温度が低いコンディションでスタートしたGT500クラスの予選Q1の15分間セッション。
Q1を担当するドライバーで気になるポイントとしては、ZENT CERUMO RC Fが立川裕路を投入してきたこと。ドラゴ モデューロNSX CONCEPT-GTが武藤英紀をQ1を担当し、Q1突破をまずは狙う。GT500デビューとなるドラゴの牧野任祐はQ2でステアリングを握る戦略を採ってきた。
セッション開始直後は全車、ウエイティングの状態。開始3分を過ぎて、まずはWedsSport ADVAN RC Fとフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがコースに向かう。午前中の練習走行でワン・ツーの好調ぶりが、先手で活きるか。ヨコハマは決勝に向けて硬めのタイヤを選択しているとも考えられ、予選ではウォームアップの周回がライバルタイヤメーカーより多く必要とも推測される。
その後、残り時間9分を切って続々とコースへ。WedsSportとフォーラムエンジニアリングがまずはトップ2のタイムをマークした後は、WAKO'S 4CR RC Fの大嶋和也がトップに浮上。すると連続アタックのWedsSport国本雄資が再びトップを奪ったかと思えば、こちらも連続アタックに入っていた大嶋がトップに再浮上し、序盤はこの3台がトップ3を争う展開に。
そこからQ1終盤はアタックを終えたマシンごとに順位が入れ替わるものの、トップのWAKO'Sは不動。ドラゴ モデューロの武藤がセクター1で全体のベストタイムをマークしてトップを狙うも、武藤はスピンを喫してしまい、武藤のアタックはそこで終了。それでもドラゴ モデューロは前の周にマークしたタイムでQ1突破を果たしている。
結局、Q1でノックアウトとなったのはKEIHIN NSX CONCEPT-GTの7位、DENSO KOBELCO SARD RC F、ZENT CERUMO RC F、RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、フォーラムエンジニアリング、MOTUL AUTECH GT-R、au TOM’S RC Fの7台。ランキング上位のウエイトハンデの重いマシンにとって、厳しい予選Q1となってしまった。
■予選Q2は初PPを懸けた僅差のバトルに
予選Q2は気温28℃、路面温度33℃と、Q1よりも路面温度が5℃高いコンディションでスタート。先陣を切ったのはまたしてもWedsSport、担当するのは関口雄飛。その関口に続く形で続々とピットロードにマシンが並び始める。
そこから各車のアタック合戦が始まり、トップが入れ替わり続ける中、予選Q1トップのWAKO'Sのアンドレア・カルダレッリがトップタイムをマーク。そしてカルソニック IMPUL GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがトップに立ったが、2番手のWedsSportの関口が連続アタックに入り、一瞬、姿勢を乱してカウンターで戻しながらもトップタイムをマークして首位を奪い返す。
ここでWAKO'Sのカルダレッリにコースの四輪脱輪の判定が下り、WAKO'Sはベストタイムを抹消される。
Q2のチェッカー間際には、GT500で初めての予選となるドラゴ モデューロの牧野が2番手に浮上。関口のタイムと0.04秒差という際どいタイムで、牧野はそのまま翌周もセクター1で自己ベストをマークして初走行&初PP獲得の夢を見せたが、タイヤのピークが終わってしまったかセクター2でタイムが伸びず、牧野はアタックを止めて2番手のままセッションを終えた。
結局、ポールポジション(PP)はWedsSportが獲得。WedsSportとヨコハマタイヤはこのタイを得意としており、明日の決勝を最高のポジションからスタートすることに。そのWedsSportをNSX勢とGT-R勢が追いかける形で明日の決勝を迎える。
WedsSportは2012年の雨のオートポリスでPPを獲得して以来、2度目となるGT500のPP獲得。関口雄飛はGT500で初めてのPP獲得となった。