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嵐 相葉雅紀がステージで放つ“色気” 『Japonism』ツアーで見せた妖艶パフォーマンス

2016年10月08日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 8月に発売された嵐のコンサートDVD&Blu-ray『ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism』を鑑賞した筆者が、コンサートでしか見ることのできない各メンバーの魅力を、ここまで二宮和也、大野智と紹介してきた。今週は相葉雅紀のパフォーマンスから感じた、ふだんの姿とは異なる魅力について考えていきたい。


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 相葉は、おっとりとした性格と優しい口調、爽やかな笑顔が人々に好感を与える癒しキャラ的な存在だ。そして、メンバーのなかで唯一自らの冠番組以外のバラエティ番組『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)にソロでレギュラー出演を果たしており、老若男女から親しまれている存在でもある。そういった点から、もっともお茶の間感の強いメンバーと言ってもいいだろう。そんな相葉が『Japonism』ツアーで見せた一面、それが“色気”だった。


 アルバム『Japonism』収録の相葉ソロ曲「Mr.FUNK」は、ダフト・パンク「Give Life Back to Music」のイントロのような小気味好いカッティングギターとホーンから始まる、タイトル通りのファンク・ナンバー。Mr.FUNKという架空のキャラクターが<この街はオレのもんさ 道をあけな!>と、圧倒的なカリスマオーラを放ちパーティーを支配していくというストーリー性のある楽曲である。相葉はこの曲を披露する際、レインボーの気球にぶら下がり、颯爽とメインステージに登場。さらに驚いたのがその衣装。マスタードイエローの派手な革ジャンを素肌に羽織り、前が大胆に開かれている。まさに「Mr.FUNK様のお出まし」といったイケイケぶりだ。ダンスもかなり独特で、歌詞にある<腰つきはまるでDynamite>を表現する腰つきを強調したセクシーな振りを多用。ふだんの優しいお兄さんのイメージは完全に封印されていた(この流れは、前作『THE DIGITALIAN』ソロ曲「Disco Star」から続くもの。2014年ツアーでも“Disco Star”として妖艶なダンスで観客を魅了した)。大勢のジャニーズJr.を従え、アニキ的な様相で堂々とパフォーマンスするその姿に悩殺された人は多いはずだ。


 また、驚いたのはそれだけではない。楽曲ラスト、突然ステージ上で革ジャンを脱ぎ捨て、生着替えをはじめる相葉。その姿を目前に、観客の悲鳴まじりの歓声が飛び交う。Tシャツにゆったりしたパンツといったラフな衣装に着替えると、東京ドームの天井から垂れ下がった布を長い手足を生かしてするりとよじ登っていく。エアリアルティシューと呼ばれる空中パフォーマンスの披露である。相葉は、『VS嵐』(フジテレビ系)などでも発揮されるようにメンバー随一の身体能力の高さを誇る。布の3分の2くらいの位置まであっという間に到達すると、相葉は「俺の名前はなんだー?」と叫び、「Mr.FUNKー!」と会場がコールした瞬間、両手を布から離し、いつの間にか体にくくりつけてあった布だけで体を支え中吊りに。日々の多忙なスケジュールのなか、相当ハードな練習を積んだのだろう。サーカス顔負けの空中パフォーマンスを、完璧に披露したのである。その興奮冷めやらぬままメンバー全員で披露された楽曲「FUNKY」で会場の盛り上がりは最高潮を迎えていた。


 メンバーが二手に分かれて行う衣装替え中のMCでは、二宮と“にのあい”コンビで仲睦まじいトークを披露。相葉が二宮のモノマネをして場を和ませるなど、ほんわかとしたムードは健在だった。しかし全体を通してみても、相葉はパフォーマンス時になるとセクシーなオーラをまとっていた。相葉にとってコンサートでのパフォーマンスは、“色気のスイッチ”がオンになる瞬間なのかもしれない。(竹上尋子)