10月16日に決勝レースが行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間耐久レース。自動車メーカーの威信をかけた耐久レース世界選手権の日本ラウンドを前にWECをおさらいしておこう。今回はフェラーリやポルシェ、アストンマーチンなどが争うLMGTEプロクラスの見どころを紹介する。
LMGTEのプロクラス、アマクラスを戦うGTE車両は、もともとGT2クラスにルーツをもつマシン。ポルシェ911 RSRやフェラーリ488 GTE、フォードGTなどが存在する。
一時は世界中で人気を博すカスタマーGTレース用車両のFIA-GT3と統合に関する交渉も進められたが合意には至らず。今年からGTEにはFIA-GT3との差別化を図るため、新たなレギュレーションが導入された。
そんなLMGTEのプロクラスはフェラーリやポルシェ、アストンマーチン、フォードらがワークス体制で参戦。LMP1-Hのワークス戦争にも引けを取らない激戦を繰り広げている。
なかでも注目なのは今季序盤からLM-GTE上位を席巻しているフェラーリ488GTEとフォードGTの2車種だろう。フェラーリは開幕戦シルバーストンと第4戦ニュルブルクリンクでワン・ツーフィニッシュを達成しているほか、第2戦で優勝。またル・マンを含む、今季これまでの全戦で表彰台に上がり続けている。
一方のフォードGTはLMGTE参戦初年度ながら、4台体制で臨んだル・マン24時間で優勝する快挙を達成。富士には2台のフォードGTで挑む。
もちろん、残るアストンマーチン、ポルシェの存在も忘れてはならない。特にアストンマーチン・バンテージは第5戦メキシコ、第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)と連勝中だ。
488GTE、フォードGTとの性能差を埋めるべく、性能調整(BoP)でパフォーマンスが引き上げられた点も、アストンマーチンの好調を支える要因のひとつとして挙げられるが、いい流れを維持して第7戦富士へ臨むことになる。
残るポルシェ911RSRは来季に向けた車両開発や活動体制縮小が重なり、今季ここまでは思うような結果を残せていないものの、虎視眈々とチャンスを狙っていることは間違いない。
富士スピードウェイで行われる第7戦では、これら4車種の競演を目の当たりにすることができそうだ。
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