ザウバーF1チームの代表、モニシャ・カルテンボーンは、ザウバーがフォーミュラEへの参戦を真剣に検討していたことを明かし、将来的な参戦については現在も検討中だと述べた。
今週末に香港でシーズン3が幕を開けるフォーミュラE。2018/2019シーズンにはメルセデスも参戦予定だ。
ザウバーは2014/15シーズンに参戦枠を確保していたが、F1へ集中するために参戦を見送ったという。フォーミュラEへの参戦をどの程度、真剣に考えていたかを問われたカルデンボーンは「我々は、かなり真剣に参戦を検討してしました」と述べた。
「期限いっぱいまで参戦を検討しました。ですが、他に解決すべき問題があり、(FE参戦という)新たなことを始めることはできませんでした。我々は、参戦する意志がありましたが、適切なタイミングでなければ、無理に参戦すべきではありません」
カルデンボーンは、フォーミュラEのコンセプトを信じており、将来的に参戦する可能性は残しているという。ザウバーはロングボウ・ファイナンスに買収されて以降、サードパーティビジネスの拡大を目指している。
「我々はいまだ参戦について慎重に検討しており、ドアは閉ざされていません。事業の多様化のため、検討すべき案件であることは間違いありません」
「シャシー開発が許されるのなら、すぐに取り掛かることができるでしょう。我々にはF1など他のシリーズでの実績がありますから」
「参戦を検討するのは論理的だと言えます。関与している事業の数を増やすことができるのならば、やらない理由はないですよね?」
メルセデスがジャガーの後を追って参戦を表明し、BMWはアンドレッティと提携。アウディはチーム・アプトとの関係を強化し、シトロエンのDSブランドもグリッドに並ぶなど、フォーミュラEは自動車メーカー参入の動きが加速している。カルデンボーンは、自動車メーカー参入後、フォーミュラEがどのように進化するのか興味深いと述べた。
「フォーミュラE初年度に参戦していたいくつかのチームは存在しません。当初はビッグネームや、チームを持つオーナーが参入し、次第に自動車メーカーも関与し始めました」
「彼ら(自動車メーカー)が参入したことで参戦コストが上昇しました。シーズンごとの状況の変化や傾向が既に見えており、基本的には参戦コストは上昇傾向にあります。シリーズの発展を興味深く見守るつもりです」