暦を6つの吉凶日に分けた「六曜」の、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口―。「結婚式は大安が良い」とか「お葬式は友引は避けろ」とかいう昔ながらのアレである。
この「六曜」がトークテーマになった10月5日の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)。「日取り(六曜)などもう気にする時代ではないのではないか?」という問いに対し番組が調査したところ、結婚式やお葬式の日取りを「気にする」という人は約半数で、残り半数の人は「気にしない」と答えた。(文:みゆくらけん)
六曜の条件設定が意外と面倒くさくて、もはや何もできない
この調査は10代~60代の男女500人を対象にしている。もっと上世代に聞いたら「気にする」派が多いと予想されるが、やはり若い世代になるほど「そんなの関係ねー」派が多くなる傾向だ。
結婚式の日取りにしても、親世代は「できるだけ縁起が良い日に」と考えるが、当人の子どもは「安く上がるなら仏滅でも良い」と感じていることも多いようだ(ちなみに、ホテル椿山荘東京では参列者70人の平均的な挙式の場合、大安で約337万円、仏滅で約283万と54万円差)。
どんどん「気にしない」派が増えてゆくのは時代の流れだ。根拠のないものに意味や価値を見い出すのは、暮らしに余裕があるか切羽詰まり過ぎているかのどちらかである。今の時代は余裕はないがドン底ではないという雰囲気なので、現状レベルを維持するために、無駄の可能性があるものはどんどん切り捨てていく、ということなのだろう。婚約・結婚指輪、お墓などもそれにあたる。
大体この六曜、ちゃんと意味を調べたら大安以外、「丸一日が良い」とされる日がない。午前は良いが午後はダメ、11時~13時のランチタイムだけが良い、とか面倒くさ過ぎるのだ。マツコ、有吉も「何もできねーじゃん」「厳しっ」と口を揃えていた。
「式の日は見事に不成就日。式場側教えろよ。ショックで寝れん」
さらに番組は六曜とは別に「不成就日」という衝撃の日取りがあることを紹介。これは「何事も成就しない日」で、毎月3~4日ある。結婚・子どもの命名・契約・芸事初め・願い事など、「とにかく事を起こすことが全て凶」で、いわば最悪の日である。
10月は1日・9日・17日・25日がそれに当たる。不成就日をカレンダーで確認したマツコは「ちょっと、9日なんか日曜で大安だよ。絶対結婚式挙げる人いるでしょ!?コレ今知っちゃった人ガッカリするよ?4日後に結婚式なのに!」と声を荒げ、「9日結婚式の人可哀想……」と呟いていた。
その後は予想通り。「9日結婚式なのに番組見て不成就日だと今知った!」という視聴者の声がネットに多数上がっている。
「今から結婚式キャンセルしたい。不成就日… 大安なのに… 涙が止まらないよ」
「式の日は見事に不成就日。怒り新党で初めて知った。式場側教えろよ。ショックで寝れん」
「怒り新党タイムリーすぎる。9日に大安で結婚式なんやけど不成就日で何事もうまくいかんと。もうすでに旦那が体調不良」
他にも、「職場に10月9日結婚式という人がいたので『昨日怒り新党で不成就日って言ってたよ』とイジりたくなったけど、誰も幸せになりそうにないので堪える」「友人の式に出る予定だが、このことは黙っておいたほうがよいな。見てないことを祈る」という出席予定者の声も相次いでいる。9日の結婚式、荒れそう。
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