直木賞作家の東山彰良さんや、累計1000万部突破の『チーム・バチスタの栄光』シリーズで知られる海堂尊さんを輩出し、ミステリー・エンターテインメント作家の登竜門となっている『このミステリーがすごい!』大賞の受賞作が10月4日に発表された。
出版業界で最も注目を集める新人賞の一つであるこの賞も今年で15回目となる。
今回大賞に決まった岩木一麻さん(40)の『救済のネオプラズム(仮)』は、余命宣告を受けたがん患者たちの不可思議な回復の謎に迫る本格医療ミステリー。
元々がん研究者だった岩木さんの経験を生かしたストーリ構成と展開に、
「史上最高レベルの医療本格ミステリー。こんなとんでもない謎を正面に掲げるとは前代未聞、大胆不敵」(大森望)
「まったく想像がつかない真相。謎の設定がとにかく素晴らしい」(香山二三郎)
など、評論家筋からも賞賛の声があがっている。
また、優秀賞には柏木伸介さん(47)の『クルス機関(仮)』と、三好昌子さん(57)の『縁見屋の娘(仮)』が選ばれた。
大賞の岩木さんには賞金1200万円、優秀賞の柏木さんと三好さんには賞金200万円が等分され、受賞作は、2017年1月から順次単行本として発売される予定だ。
(新刊JP編集部)
*画像は「『このミステリーがすごい!』大賞」公式サイトのキャプション