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ゲイたちの抵抗運動を描いた実話 R・エメリッヒ監督作『ストーンウォール』新場面写真公開へ

2016年10月05日 12:41  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2015 STONEWALL USA PRODUCTIONS, LLC

 ローランド・エメリッヒ監督作『ストーンウォール』の公開日が12月24日に決定し、あわせて新場面写真&最新チラシが公開された。


参考:東出昌大、池松壮亮、菅田将暉……繊細な演技が浮き彫りにする『デスノート』の本質


 本作は、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』のローランド・エメリッヒ監督が、1969年に起きた実際の事件“ストーンウォールの反乱”を基に描いた人間ドラマ。当時、精神病とされ忌み嫌われていた同性愛者たちの憩いの場“ストーンウォール・イン”というゲイバーを舞台に、社会的に認められないことに傷付きながらも必死で自分の居場所を探そうとひたむきに生きる少年・青年たちの群像劇を描く。


 自身もゲイをカミングアウトしているローランド・エメリッヒは、“ホームレスの40%がセクシュアル・マイノリティの若者である”という統計に衝撃を受け、この映画の製作を始めたという。エメリッヒは「自分自身がゲイだから、すべての疑問に自分が答えられると思った」と語っている。


 インディアナの田舎街から、N.Y.のゲイの街“クリストファー・ストリート”にやってくるピュアな青年ダニーを演じるのは、『戦火の馬』『17歳のエンディングノート』のジェレミー・アーヴァイン。また、ストリートで体を売り、身寄りのない男娼のキッズたちをとりまとめるギャングのリーダー・レイをジョニー・ボーシャン、ダニーが惹かれていく聡明な活動家・トレバーをジョナサン・リース・マイヤーズ、ゲイバーの経営者でギャングのエドをロン・パールマンがそれぞれ演じている。


 ヒッピーカルチャー、反戦運動や公民権運動などが昂ぶりをみせていた1960年代後半のアメリカの空気感が再現され、“Crackerjack”や“A Whiter Shade of Pale”、“it's your thing”、 “I Say A Little Prayer”、“Venus”、“Just Be Yourself pretenders”などのヒットサウンドも劇中歌として使用されている。


 事件の舞台となったN.Y.のグリニッジ・ビレッジにあるゲイバー“ストーンウォール・イン”は、オバマ大統領により、今年の6月に国定文化遺産保護地域に指定されたばかり。LGBTプライド月間の演説でオバマ大統領は、「自由と平等の理想を持続する現実に変えるために、レズビアンとゲイとバイセクシュアルとトランスジェンダーのアメリカ国民およびその同盟者たちはストーンウォールの客たちから米軍の兵士たちまで、その歴史の次の偉大な章を懸命に書き続けてきた」と発言している。


反乱の舞台となったゲイバー“ストーンウォール・イン”は現在も営業しており、現在は“ゲイプライド発祥の地”として全世界から観光客が訪れるスポットになっている。(リアルサウンド編集部)