皆さんは自転車に乗る際に、左側通行を徹底しているという自信はお有りだろうか?僕は、正直ない。ついつい広い道を選んで走行してしまい、結果的にそれが右側だったりすることもある。
自転車のマナー云々って、正直あんまり意識したことはない。ただ、自転車が絡む交通事故は、ときとして非常に重くなる。死亡事故に直結する場合もあるので、甘く見てはならない。それは分かっているんだけど……。(文:松本ミゾレ)
主婦の53.3%が「車・歩行者・自転車と追突しそうになった」
「自転車の安全利用促進委員会」が9月に興味深い調査リリースを発表している。自転車を利用する機会の多い主婦400人を対象に行ったアンケート調査なんだけど、その中に注目すべき項目があった。
ルールやマナーに関するパートで、これによると、左側を走らず、右側通行と回答した人は80.3%もいたのだ。そしてそのうちの2割の主婦は、こういったことが「頻繁にある」と応えている。
調査結果ではこのような主婦のことを「逆走主婦」や「マナー違反常習者」と呼称している。僕も右側通行をすることがあるので、言うならば「逆走独身男性」か。また、自転車を利用する主婦の53.3%が「車・歩行者・自転車と追突しそうになった」とも回答しており、事故になりかねない経験をしている人が相当数いるようだ。
さらに、歩道を自転車で走ってしまうという主婦は、回答者全体の、97.1%。ほとんど全員が、車道ではなく歩道で自転車を運転していたことが分かっている。まあ、車道によっては自転車の入るスペースもないところだってあるし、これはやむをえないところはあるだろう。
アンケートでは4割超が免許制は「必要」と回答
ところでこんな調査結果もある。共栄火災海上保険が9月に男女1074人を対象に行った「自動車・自転車の運転者の意識調査」。この中に、自転車の免許制導入についての設問が盛り込まれていたのだ。
これによると、自転車の免許導入が「必要」との回答が47.9%。「不要」は52.1%と、そこそこ拮抗している。もう少し詳しく掘り下げると、自動車を運転している回答者は、自転車の免許導入について「必要」が57.5%と答えている。
車を運転している人にとっては、車道に自転車が往来するという状況はそれなりに気を遣うところもあるだろう。時には滅茶苦茶な運転をする人もいるので、免許制を取り入れてもらいたいという意思は強いのかもしれない。
一方で、運転免許を持っていない自転車の運転者の回答分布は、自転車の免許導入が「必要」との声は37.6%にとどまった。車も持たず、自転車まで免許制になってしまえば、移動手段はもう公共機関ぐらいしかなくなるし、この回答結果は納得できる。
今更免許を取れと言われてもやってられない
僕も他人のことは言えた義理じゃないけど、自転車の運転が荒いというか、注意力が足りていない人がふらふら乗り回しているのを見ると、「ヒヤッ」となってしまう。周囲の確認も徹底せず、いきなり車道を横切ったりする人も多い。ああいうのを車が撥ねてしまったら、もうホントに目も当てられない。
自転車にまで免許制を取り入れてしまえば、車を持っていない人にとっては手間である。個人的には「そんなのいらないだろ」とは思うんだけど、中には「絶対必要!」と考えている方もいるかもしれない。
より安全な日々の往来を実現に近づけるのなら、免許制の導入は必要になってくるだろう。ただ、言い方は悪いけど、いまさら自転車の免許なんて後付けもいいところだ。「じゃああんた、明日は自転車に乗って免許センター来てね」とか言われたら、悪いけどバカらしくてやってられない。
あわせてよみたい:若者「車買わなくても生活できる」