フェラーリF1チームのボス、マウリツィオ・アリバベーネは、現在サポートするシャルル・ルクレールを2017年度にも引き続き若手育成プログラムのメンバーに残す予定であると認めた。
今年19歳になる、フェラーリの秘蔵っ子であるルクレールは、GP3に参戦しながらハースの開発ドライバーを務めている。すでにハースから3回にわたって金曜プラクティスで走行、今後ブラジルとアブダビでもFP1で出走する予定だ。また、今年イギリスGPの後で開催されたインシーズンテストにはフェラーリから参加した。
しかしマレーシアGPの週末、ハースF1チーム代表ギュンター・シュタイナーは、来季ルクレールをレースドライバーに迎える可能性を否定した。今年F1にデビューしたハースには、熟練したドライバーが必要だというのが彼の考えだ。
フェラーリは来季もルクレールへのサポートを継続する意向だと、アリバベーネは認めた。
「シャルルには全く問題がない」とアリバベーネ。
「私は彼が非常に才能のある男だと認めているから、来年もフェラーリ・ドライバー・アカデミーに残ってもらう」
「シャルルのような優秀な人間がするべきことは、熱くならずに落ち着いて自分の役割を果たすことだ」
ルクレールは、F1スーパーライセンス獲得に十分な資格ポイントを稼ぐためにGP3でタイトルを獲得しなければならない。現在は、GP3ドライバーのアントニオ・フォッコ、ジュリアーノ・アレジ、ヨーロッパF3レーサーのグアン・ユー・チョウという強力なメンバーと共に、フェラーリアカデミーに名を連ねている。
フェラーリ・アカデミーの初代メンバーにはジュール・ビアンキがおり、現在フォース・インディアのセルジオ・ペレスも一時所属していた。
過去の他メンバーには、ウイリアムズとF1レースドライバー契約間近とされるランス・ストロール、ラファエル・ マルチェッロ、ミルコ・ボルトロッティ、ダニエル・ザンピエリ、ブランドン・マイサノがいる。
去年夏ごろフェラーリがこの若手育成プログラムを終了することを検討しているとの噂があったが、昨年末、プログラムの体制変更が行われ、その一環でマッシモ・リボラが責任者のポジションに就いた。
このプログラムは2009年にフェラーリF1チームへの昇格を目的として若いドライバーを育成するために作られた。
しかし、レッドブルが同様の構想でセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンをシニアチームに昇格させていったのに対して、フェラーリ・アカデミーからはF1チームへステップアップしたドライバーがひとりもいない。
アリバベーネは、現在の4人に新たなメンバーを加えてラインアップを強化するつもりはあるかと聞かれ、「我々は今抱えているドライバーに満足している」と答えている。