セバスチャン・ベッテルが、マレーシアGP決勝スタート直後に衝突したことについてニコ・ロズベルグに直接謝罪したことが分かった。
スタート後にイン側のラインを取ってマックス・フェルスタッペンをかわそうと試みたベッテルは、1コーナーでロズベルグにヒット、スピンに追い込んだ。
ベッテルは即刻リタイア、一方ロズベルグは走り続けて順位を挽回していき、最終的に3位でフィニッシュした。メルセデスのチームメイト、ルイス・ハミルトンがレースをリードしながらエンジン故障に見舞われてリタイアしたため、ポイントリーダーのロズベルグはチャンピオンシップにおけるギャップも広げることができた。
リタイア直後には、ベッテルは、ロズベルグには「一切非はない」と言いながらも、その事故はレーシングインシデントであるとの考えを示し謝罪するには至らなかった。しかしその後、ロズベルグに対する謝罪の言葉を口にしており、実際に本人に直接謝ったようだ。
ロズベルグは自身のYouTubeチャンネルにおいて、次のように話した。
「実際のところ、セバスチャンは電話してきて、謝ってくれた。いいことだよ」
「それで失ったポイントが戻るわけじゃないけど、でもやはりそれを聞けてよかった」
「スタートはうまくいって、僕はルイスの外側にいたんだけれど、そしたら大きな衝撃を後ろに感じてスピンしてしまった」
「何が起こったか分かったし、車が壊れたと確信した」
「できるだけ素早くスピンターンしてまた走り出したら、本当に驚いたことに車はまだ大丈夫だった」
ロズベルグはまた、ハミルトンの苦境に対して同情を示し、自分がチャンピオンシップのリードを広げたのは確かだが、それをもたらしたのがライバルの不運な状況であることは残念であると語った。
「ポイントの面では僕にとっていい一日だった。でも、そうなった理由が正しいものではなかった。実力でポイントを獲得したかったんだ」とロズベルグ。
「ルイスの状況は理解できる。僕も同じ立場を経験しているからね。勝てるレースが技術トラブルのせいでだめになるなんて悲惨だ」
「彼は本当に落ち込んでいるだろうと思うし、それはとてもよく理解できる」
ロズベルグはシーズン残り5戦の段階で、チャンピオンシップにおいてハミルトンを23ポイントリードしている。