全国でデジタル系依存率が最も高いのは山梨県。メディプラス研究所が運営するサイト「オフラボ」が行った「ココロの体力測定」で明らかとなった。
調査は、東邦大学名誉教授で脳生理学者の有田秀穂氏の監修のもと、全国の20~69歳の女性約7万人を対象に今年2月に実施。企業が実施しているストレスチェックの対象にならない有職者や専業主婦までも含めて、ストレス状態を計測、数値化。今回はスマホ、SNS、ゲームなどに依存する「デジタル系依存症」について分析した。
スマホ依存率では1位沖縄県、2位山梨県という結果に
ストレスチェック調査項目で「高ストレス者」に分類された対象女性を年代別で見ると、20代女性がデジタル系依存症者の含有率がもっとも高かった。20~24歳では17.3%、25~29歳では12.5%がデジタル系依存症だったという。
同様に、これを都道府県別でみると、山梨県が8.3%で全国1位だった。2位は栃木県で7.6%、3位が沖縄県で7.4%と続く。一方、最も含有率が少ない県は岡山県で3.9%だった。
また、山梨県はデジタル系依存症の中でも、SNSに依存する高ストレス者の率が3.3%と全国で最も高かった。2位は石川県で1.7%、3位は沖縄県で1.5%。山梨県の依存率を全国最下位の福井県の0.4%と比較すると、差は約8倍だ。
高ストレス者の「スマホ」依存率を見ても、山梨県は1位の沖縄県(6.6%)に続いて2位(6.5%)に入っている。山梨県では、ストレスを溜めている人がSNSやスマホに比較的依存しやすい傾向があるようだ。
調査リリースを発表したメディプラス研究所は、
「山梨県をはじめデジタル依存症含有率が高い県では、パートナーとの関係や子供の教育関係など、身近な人間関係でのストレスが高い」
と指摘。山梨県は高ストレス者の「過食症」「拒食症」率も他県より比較的高い傾向があった。
接客サービス業だとデジタル依存症に陥りやすい?
また、デジタル系依存症含有率が高い沖縄県、福島県、宮崎県では「たばこ」「買い物」の依存症率も高く、「引きこもり」率も高い傾向があった。ほかにも、上位県では「睡眠時間」や「趣味が無い、出来ない」ことに対するストレスが比較的高かった。
リリースでは、高ストレス者のデジタル系依存症が多い10の職業が紹介されている。1位が「キャバクラ」で15.9%、2位が「ガソリンスタンドスタッフ」で12.8%だった。ほかにも、「マッサージ・エステ」や「家事代行」など、人に奉仕する職業に従事する人は、デジタル系依存率が高い傾向があった。人間関係のストレスが高いと、スマホやSNSに依存しやすいのだろう。
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