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ウイリアムズF1の秘蔵っ子、ランス・ストロールがユーロF3タイトルを獲得

2016年10月04日 12:51  AUTOSPORT web

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参戦2年目でユーロF3タイトルを決めたランス・ストロール
ユーロF3の今季第9戦となるイモラ・ラウンドが10月最初の週末に開催され、元フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)所属で、現在はウイリアムズF1のテストドライバーを務めるカナダ人、ランス・ストロールが最終戦ホッケンハイムを残して初タイトルを決めた。

 カート時代から“神童”として名を馳せたストロールのドライビングで、週末の3レースすべてのポールポジションを奪う驚異的な速さを見せたプレマパワーのダラーラ・メルセデスは、レース1を2位で終えると、レース2で勝利。

 これでタイトルを確定させると、迎えたレース3では、2位に7.559秒差をつける圧倒的スピードで連勝。さらにはファイナルラップに記録したファステストで、自身のポールタイムを上回るというオマケ付きで、最終戦を前に北米出身ドライバーとして初となるタイトルを獲得した。

「トラックリミットの警告を受けたことには少し驚いたけど、ファイナルラップまでは慎重にドライブしたので、最後の1周はそれまでよりリスクを取って攻めることができたんだ」と、ストロール。

「本当に良いレースだったし、最後まで自分のペースを維持することができて良かった」
 

 タイトルを決めたレース2で、ストロールはポールスタートから1周で1.5秒のマージンを築くものの、2周目にヴァン-アマルズフォールト・レーシングのカラム・アイロットがスピンしてグラベルに捕まりセーフティカーが出動。その後もアクシデントが頻発し、都合3度にわたるセーフティカー・ピリオドが導入される。

 しかし、ストロールはリスタートの度に集中力を維持して後続を引き離す、安定した強さを見せた。

 ストロールは「とにかく、自分のことを“ヨーロピアンF3チャンピオン”と呼ぶのは不思議な感じだし、うれしすぎて表現しようがないぐらいだよ」と喜びを語る。


 ユーロF3のタイトル獲得で、ストロールはF1昇格に必要なスーパーライセンス発給の条件も満たし、来季ウイリアムズF1でのレースシート獲得に向けて大きく前進する形となった。