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「ハミルトンに対するメルセデス陰謀説」をラウダが一蹴

2016年10月04日 07:11  AUTOSPORT web

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2016年マレーシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)、エンジントラブルでリタイア
メルセデスの非常勤会長ニキ・ラウダは、ルイス・ハミルトンのF1チャンピオンシップ制覇の希望をメルセデスが妨害しているという説はばかげているとして、強く否定した。

 今季しばしばパワーユニットのトラブルに見舞われてきたハミルトンに、マレーシアGPでも再び問題が発生した。決勝をリードしている際にエンジンがブロー、リタイアしなければならなかったのだ。

 決勝後、ハミルトンは、他のメルセデスPU搭載車7台と比べて自分に問題が起きることが多いことについて「何かがおかしい」と発言した。

 しかし、ラウダは、こういったコメントは深読みされ、誤って解釈されたと考えている。

「私はルイスのことをとても良く知っているが、彼はチームを非難することはしない」とラウダはセパンのパドックで記者団に語った。

「この解釈には同意しかねる。君たちは何が考えているのだ。我々が突然ルイスへの妨害工作をしたとでもいうのか?」
「どうしてそんなことをしなければならない? これは全くばかげたことだ」

「我々はどちらの車にも同じように取り組んでいる。これらの質問すべてが話にならない」

 ハミルトンは「何か、または誰かが僕の今季タイトル獲得を望んでいない気がする」とまで述べたが、ラウダはその発言を問題視はしていない。

「(状況を考えれば)彼が誰かにつらく当たっても仕方がない。だがその発言には広い解釈があるんだ」

「たとえば、私に何か不運なことが起きて、その説明が見つからないとき、私ならこう考えるだろう。もし神がいるのなら、私が何か間違ったことをしたからこうなったのかもしれない。もしくは神が私を嫌いなのだ、と」

「ドライバーが腹を立てたときはこういうことを言うものだ。私もレースキャリアで2、3回程取り乱して、ばかげたことを言ってしまった」

「ルイスがばかなことを言ったとは言いたくないが、こういうことは起こるものだ」
「感情的になったのだ。それは完全に容認できることであり、何も間違っていない」


ハミルトンはメルセデスに回答を要求

 ハミルトンは、今年、メルセデスのパワーユニットを搭載する他の車と比べて彼のPUの信頼性が低いことについて、メルセデスを追及する考えであると発言した。

「メルセデスに対して僕は質問したい」とハミルトン。
「8人のドライバーのために非常にたくさんのエンジンが作られたが、今年故障しているのは僕のエンジンだけだ」

「これは容認できることではないので、誰かが僕に何かしらの答えを与えてくれるべきだ」

「僕らはチャンピオンシップを戦っているのに、僕のだけが故障している。納得できないね」
「決定的なレースが何度もあったが、今回もそのひとつだ」

「メルセデス・ベンツから8人のドライバーのために43のエンジンが作られて、僕のエンジンだけが壊れた」
「なぜそんなことが起こるのか分からない。何かがおかしい」

「だけど僕にできることは何もない。それでも今後はもっといい週末を送れるよう願っているよ」