ブランパン・スプリントシリーズは1日~2日、スペインにあるカタロニア・サーキットで第5戦が行われ、トリスタン・ボーティエ/フェリックス・ロゼンクビスト組88号車メルセデスAMG GT3が優勝。ブランパンGTのシリーズタイトルはドミニク・バウマン/マキシミリアン・バーク組84号車メルセデスAMG GT3が獲得した。
■予選レース
現地2日、午前中に行われた予選レースでは、スタートでロビン・フラインス操る33号車アウディR8 LMSがカタロニアのロングストレートで、スリップを巧みに使いながら前走車をオーバーテイク。トップで1コーナーへ飛び込んでいく。
その後、フラインスは徐々にギャップを広げはじめると、約15秒のリードをもってピットイン。パートナーのエンツォ・イデェにドライビングを託す。
フラインスと交代したイデェはポジションを脅かされることなく快走。最終的に2位の63号車ランボルギーニ・ウラカンに12.926秒の差をつけて予選レースを制した。3位にはボーティエ/ロゼンクビストの88号車AMG GT3が続いている。
■決勝レース
現地14時10分に決勝レースはスタート。ここでは3番グリッドからスタートした88号車AMG GT3が1コーナーまでに63号車ウラカンを交わして2番手に浮上する。
1コーナーの飛び込みで、ボーティエ操る88号車AMG GT3はトップの33号車アウディのアウト側から仕掛けると、2コーナーでオーバーテイクに成功。レース開始早々にトップを奪ってみせた。
88号車AMG GT3に続く2番手にはマキシム・ソウレット/アンディ・ソウセック8号車ベントレー・コンチネンタルGT3が浮上。両者は3秒前後のギャップでトップ争いを繰り広げる。
レース中盤、2台はほぼ同時にピットイン。義務付けられているドライバー交代を行いコースへ復帰していくが、ここで順位が入れ替わることはなかった。
ボーティエからロゼンクビストにドライバーチェンジした88号車AMG GT3は、後方で2位争いが激化したこともあり、じわじわとリードを拡大してトップチェッカー。ロゼンクビストはブランパンGT今季最終戦で初優勝を手にした。
ドライバー交代後、8号車ベントレーと33号車アウディによる一騎打ちとなった2位争いは、度重なる猛攻をしのぎ切った8号車ベントレーが勝利。33号車アウディは3位に終わったものの、イデェがスプリントシリーズチャンピオンを獲得している。
スプリントシリーズ、耐久シリーズをあわせたチャンピオン争いでは、ポイントリーダーの84号車AMG GT3が8番手からスタートするも、スタート直後の3コーナーで85号車AMG GT3と接触。一時、10番手までポジションを下げてしまう。
その後は上位を走るマシンにアクシデントがあったことも重なり、最終的に8位でチェッカー。選手権争いを演じるロブ・ベルの58号車マクラーレン650S GT3がポイント圏外の13位でフィニッシュしたため、バウマンとバークが2016年のブランパン王座に輝いた。
ニッサンGT-RニスモGT3勢はプロ-アマクラスを戦う22号車が23位でフィニッシュ。高星明誠/アレックス・バンコム組23号車は11位で今季最終戦を終えている。