■チーム・スズキ・エクスター
日本のバイクメーカー、スズキのファクトリーチーム。エクスターはスズキの純正オイルブランド名だ。
2ストローク500cc時代から長年世界GPの最高峰クラスに参戦し、タイトルを獲得してきたスズキファクトリー。MotoGPクラスには990ccMotoGP初年度の2002年からレギュラー参戦していたが、2011年シーズンいっぱいで活動を一時休止。その間に1000ccMotoGPマシンを新規開発し、2015年よりフル参戦復帰を果たした。
マシンは並列4気筒エンジンをアルミフレームに搭載したGSX-RR。ライダーはアレイシ・エスパルガロ、マーベリック・ビニャーレスのスペイン人ライダーふたり。ビニャーレスが今年のイギリスGPでMotoGP初優勝を飾り、スズキのマシンとしては復帰後初、2007年のフランスGP以来となる勝利を手にした。
■アレイシ・エスパルガロ
1989年7月30日生まれ(27歳)、スペイン出身。2004年にCEV(スペイン選手権)125ccクラスチャンピオンを獲得。2005年より世界GP125ccクラスにフル参戦。2007年より250ccクラスにステップアップ。125cc、250ccでは目立った成績を残すことができなかったものの、2009年に代役としてMotoGPクラスの4戦に参戦し、全レースで入賞を果たす。
2011年はMoto2クラスのシートを得て、カタルニアGPでグランプリ初表彰台となる3位に入賞。2012年以降はMotoGPクラスにフル参戦し、2012年から3年連続でCRTクラスのランキングトップを獲得。2014年にはMotoGPクラス初表彰台となる2位入賞をアラゴンGPで達成する。
そうした実績が認められ、2015年より復帰したスズキのファクトリーライダーとして起用された。2015年のカタルニアGPではスズキの復帰後初となるポールポジションを獲得。今シーズンはアメリカズGPとスペインGPの5位がベストリザルト。もてぎでは昨年の予選7番手、決勝11位がベストリザルト。
■マーベリック・ビニャーレス
1995年1月12日生まれ(21歳)、スペイン出身。2010年にCEV(スペイン選手権)125ccクラスチャンピオンを獲得。2011年より世界GP125ccクラスにフル参戦し、初年度で4勝を記録する。
2012年よりMoto3クラスに参戦、2013年にはMoto3クラスチャンピオンを獲得。2014年にはMoto2クラスにステップアップ、4勝、通算9回表彰台に立ち、ランキング3位を獲得する。
2015年にはスズキのファクトリーライダーとしてMotoGPクラスに抜擢され、2年目の今年はフランスGPで3位入賞、初表彰台を獲得。イギリスGPでは初優勝を達成した。
もてぎではMotoGPクラス初レースとなった昨年は予選10番手からスタートし、転倒リタイアに終わっているが、Moto3時代の2012年、2013年と2年連続で2位入賞、Moto2時代の2014年にも2位入賞を果たしている。次世代のMotoGPクラスを担うライダーとして期待されている。