2016年F1マレーシアGP決勝で、レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドは優勝を獲得した。
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=1位
最高の日だよ。感激して胸がいっぱいだ! 勝利のシャンパンを飲むのは久しぶりだから。2週間前、「今年のうちに優勝できる」と僕は言ったけど、正直、このサーキットでそれが実現するとは思っていなかった。
勝つまでにこれほど汗をかくレースは他にない。“シューイ”をするにも汗をかきすぎるね。僕としては構わないんだけど、他の人に少し申し訳なかった。僕の靴からシャンパンを飲まなければならないなんて気の毒だ。でも観客のみんなが見たがっていたからね!
今日はチャンスが訪れたから、それをしっかり生かす必要があった。絶対にチャンスを逃さないと思った。
マックス(・フェルスタッペン)とのバトルはよかったね。彼はてごわいレーサーで、そこが僕らの共通点だ。激しく戦ってアグレッシブに攻めたけど、限界までプッシュしながら、きちんと走り続けた。それができるってことを証明したんだ。正々堂々と戦い、ふたりともバトルを楽しんだ。
僕のタイヤの方が少し古くなっていたけど、できるだけ長く彼を抑え続けようと決めていた。バーチャル・セーフティカーが出た時、2台揃ってピットインし、新品タイヤに換えた。それで最終スティントは楽になった。
今年はチームが大きく進歩している。素晴らしい年だ。去年より一段高いレベルでスタートし、そこからさらによくなっている。このサーキットで勝てるなんて本当にすごいと思う。それを可能にしてくれたチームにありがとうと言いたい。今日は本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
モナコの後は複雑な気持ちになった。受け入れるのが難しかった。でも皆で乗り越え、より強く、より優秀なチームになったと感じる。
両親と姉に感謝したい。家族が応援してくれたことで成長できた。そして、この勝利をジュール(・ビアンキ)に捧げたい。彼に勝利を捧げられる日をずっと待っていた。あの事故以来、僕の人生は間違いなく変わった。今、自分が手にしているものをありがたく思い、心から感謝するようになったんだ。
(formula1.comに対して語り)2年ぶりの優勝だ。この2年は長かった。いろいろなことが起きた。僕の人生を変えた瞬間、それはジュールを失った時だ。彼はライバルであり友人だった。なかなか受け入れられなかった。もっと早く勝って、彼に勝利を捧げたかった。
あの出来事が、人間としての僕を変えた。いい方にだ。自分の立場、自分が手にしているものに対して感謝する気持ちが強くなった。今日、F1レースで勝った。また夢がかなったんだ。だからこれは彼のものだ。