トップへ

クリント・イーストウッド監督、『ハドソン川の奇跡』にコメント 実話を題材にした理由を明かす

2016年10月01日 13:41  リアルサウンド

リアルサウンド

『ハドソン川の奇跡』(c)2016 Warner Bros. All Rights Reserved

 現在公開中の『ハドソン川の奇跡』より、クリント・イーストウッド監督が『アメリカン・スナイパー』の次に“ハドソン川の奇跡”を題材に選んだことについてのコメントが公開された。


参考:イーストウッドは「洋画」最後のブランド? 『ハドソン川の奇跡』のヒットを考える


 本作は、2009年にニューヨークのハドソン川で起こった航空機事故の生還劇を映画化した人間ドラマ。操縦する航空機のエンジン停止により、機体をハドソン川に着水させ、“乗員乗客155人全員生存”で帰還した、ベテランパイロットのサリー機長の知られざる真実を描き出す。


 イーストウッド監督は、自身最大のヒットになった『アメリカン・スナイパー』では、史上最多人数を狙撃したスナイパーのクリス・カイルの半生を描き、第79回アカデミー賞で作品賞を含む4部門にノミネートされた『硫黄島からの手紙』では、第二次世界大戦時、硫黄島をめぐる攻防戦での日本軍兵士たちを描くなど、“人”に焦点を当てた映画を数多く手がけてきた。


 今回、2009年に起きた実話を映画化しようとしたことについてイーストウッドは、「この事故のように事態が悪化している最中に理性を保てる人物は優れた人格者であり、映画で描くには興味深い対象だった。サリー機長はあれだけの人命を救ったにも関わらず、機長の判断を疑問視する事故調査が始まった。そのときに、サリーは本当の問題にぶつかったんだと思う」と、英雄と見なされたサリー機長の“誰も知らなかった真実”に強く心を突き動かされたことを明かす。さらに、「僕が描く映画では主人公の葛藤を描いている。なぜなら全てのドラマにはまず初めに葛藤があるからだよ。それが現実に起きたストーリーだと素晴らしいものになる」とコメントした。(リアルサウンド編集部)