パリ・モーターショーで発表されたアウディQ5 第2世代のAudi Q5が登場:さらにスポーティ、さらに多面的に進化
■ 新型Audi Q5は2017年初頭に発売
■ 5種類のエンジンを搭載
■ ダンパーコントロール機構付きのエアサスペンションを新設定
2016年9月29日、インゴルシュタット/パリ
アウディは、大きな成功を収めたモデルの第2世代をパリ・モーターショーで発表。新型Audi Q5の販売は、2017年から開始されます。この新しいSUVモデルは、アウディサルーンのスポーツ性、多面的なキャラクター、フレキシブルに使えるインテリアを見事に融合しています。同時に、コネクティビティ、効率性、ドライバーアシスタンスシステムの各分野でも、セグメントの新たな基準を再び確立しています。
「初代Audi Q5は、このクラスにおいて、長年に渡り世界のベストセラーSUVとして成功を収めてきました。その後継モデルをデザインすることは簡単ではありませんが、我々にとっては非常にやりがいのあるチャレンジになりました」とAUDI AG取締役会会長のルパート・シュタートラーは述べています。
「新型Q5によって、我々はこのセグメントの基準を一段高いものに引き上げました。このモデルには、ultraテクノロジーを採用したquattroドライブシステム、きわめて高効率なエンジン、ダンパーコントロール機能を備えたエアサスペンション、インフォテイメント及びアシスタンスシステムの幅広いラインナップなど、数々の注目すべき革新技術が搭載されています。」
新型Audi Q5は、街中でもスポーティで緊張感のある佇まいによって、人々の注目を集めることになるでしょう。エアロダイナミクスに配慮したフロントエンドでは、彫刻的な造形のシングルフレームグリルが存在感を放っています。ヘッドライトは、LEDまたは高輝度のマトリクスLEDテクノロジーを用いた仕様が設定され、マトリクスLEDにはダイナミックターンシグナルが内蔵されます。
アウディならではのデザイン:quattroドライブをイメージ想起
サイドビューでは、特徴的なカーブと力強いアンダーカットを形成するショルダーラインが、主要なデザインエレメントとなっています。力強く強調されたホイールアーチは、quattroフルタイム4輪駆動システムをイメージさせ、低いグリーンハウスが後方に向かうに従って流れるように傾斜しています。
フロントと同様、リヤエンドも、水平ラインがクルマの幅の広さと存在感を強調しています。テールライトにも、オプションでダイナミックターンシグナルを装備することができます。Cピラーの部分にまで回り込んだテールゲートは、アウディのQモデルに共通する特徴です。ディフューザーインサートには、エキゾーストテールパイプが組み込まれています。
新型Q5のボディカラーは、全部で14色を設定。装備グレードは、sport、design、S line sport package、design selection、S line exterior packageの5タイプが用意されています。選択したグレードによって、クルマ全体の印象はかなり変化します。designを選択すると、ボディと対照的なグレーのアドオンパーツにより、新型SUVのヘビーデューティなキャラクターが強調されます。sportを選択すると、それらの部分がすべてボディ同色に塗装されます。
軽量化:従来型と比べて最大90kgの重量を削減
新型Audi Q5の寸法は、全長4.66メートル、全幅1.89メートル、全高1.66メートル、ホイールベース2.82メートル。従来型と比べて、ほぼすべての寸法が大きくなっています。
その一方、空車重量は、エンジン仕様によって最大90kgも削減されています。高張力スチールとアルミニウムを組み合わせることにより、インテリジェントな複合構造の軽量ボディが実現しています。
新型Audi Q5はまた、エアロダイナミクスの面でもクラスをリードするクルマです。エアロダイナミクスを最適化したルーフを採用することにより、4気筒エンジン搭載モデルのCd値は、0.30という素晴らしい値を達成しています。
ウインドウノイズや振動も低く抑えることに成功し、インテリアの静粛性の面でも、クラストップレベルを実現しています。
ワイドで広い室内:インテリア
5人の乗員のための広いスペースが確保されたインテリアは、主要な寸法において、従来モデルや競合モデルをしのぐ値を達成しています。水平基調のラインにより、幅広く快適な雰囲気が生み出され、インストルメントパネルを左右に横断するトリムストリップが、印象的な3次元のラインを描いています。新しい装備グレードのコンセプトにより、お客様は幅広いカラーや素材を選択できるようになりました。
高効率な新しいエアコンディショナーは、2つの仕様が用意されています。3スポークマルチファンクションステアリングホイールが全モデルに標準装備され、ステアリングホイールヒーターといった新機能もオプション設定されます。
シートには、空気圧式マッサージ機能も用意されています。オプションのアンビエントライトを装着すると、30種類の異なるカラーにより、魅力的な雰囲気を演出することができます。インテリアには、細部に至るまで決して妥協しないクラフトマンシップが貫かれています。
新型Audi Q5のリヤシートは、3分割式です。オプションで、前後スライド及びシートバック角度調整機能を追加することができます。ラゲージコンパートメントの容量は、リヤシートの位置によって550~610ℓが確保されており、従来型モデルと比べて10ℓ増加しています。リヤシートを完全に折りたたむことで、この容量は1,550ℓにまで増やすことが可能です。
さらに、標準装備される可変折り畳み式マット、オプション設定されるパワーテールゲートのセンサーコントロール、同じくオプションのエアサスペンションを介した車高調整機能などにより、荷物の積み降ろしも容易になっています。
シンプルで分かりやすい:操作系/ディスプレイ
新型Audi Q5は直観的に操作することが可能で、3つの革新的な新機能は、技術的にも注目に値します。そのうちのひとつ、オプション設定されたアウディ・バーチャルコクピットは、高解像度の12.3インチスクリーン上に、鮮明なグラフィックを映し出します。ドライバーは、2種類の基本画面から選択することができます。
一つは、大型の2つのメーターが表示されるクラシックビュー、もう一つは、ナビゲーションマップや各種リストが広い面積を占めるモードとなります。やはりオプションのヘッドアップディスプレイは、主要な情報をフロントウインドウ上に映し出します。
センターコンソールに設置されたMMIターミナルは、操作系の中心的な役割を果たします。最上級のインフォテイメントシステム、8.3インチディスプレイを装備したMMIタッチ付MMIナビゲーションプラスを選択すると、タッチパッドがロータリープッシュボタンに組み込まれます。タッチパッドを指でなぞって、文字を入力したり、スマートフォンのように画面のズームやスクロールを行うことができます。新型Q5がAT仕様の場合には、触感フィードバックを備えた大型のMMIオールインタッチが装備されます。
最新世代のMMIには、今日のスマートフォンと同様のフラットな構造に基づいた操作ロジックが採用され、インテリジェントなフリーテキスト検索機能などにも対応しています。また、新しいボイスコントロール機能は、日常的な会話も認識します。マルチファンクションステアリングホイールプラスは、MMIの補助的な操作装置として機能します。
その他、新開発されたヘッドアップディスプレイもオプション設定されています。ヘッドアップディスプレイの情報には、ドライバーアシスタンスシステムに関するものも含まれており、その内容は、素早く読み取ることができるシンボルや数字で表示されます。
アウディ・ナビゲーション:パーソナル・ルートアシスト
新型Audi Q5には、最新世代のQ7やA4と同様、学習機能を備えたパーソナルルートアシスト機能が搭載されています。この機能を起動させると、ナビゲーションシステムが、お客様が日常的に使うルートや目的地を学習して、その情報を駐車した場所や時間と関連づけていくようになります。
この機能が有効になっている限り、たとえナビゲーションを利用していない場合でも、システムはドライバーの運転行動から学んで、その情報を次回のドライブのルートプラン提案に活用します。
ナビゲーションシステムは、到着時間と現在の交通状況の両方を考慮して、もっとも可能性のある3つの目的地を算出します。例えば、システムからドライバーに対して、ナビゲーションシステムを作動させて別のルートも探すように提案が行われる場合があります。この機能を有効にするかどうかは、あくまでドライバー次第です。お客様はまた、保存した目的地を消去することもできます。もし機能をオフにした場合は、システムは目的地を記録しなくなり、消去された目的地や走行ルートを考慮しなくなります。
LTEを介してオンラインに:MMIナビゲーションプラス
MMIナビゲーションプラスを装備すると、Audi connectモジュールを介して、LTEモジュールとWi-Fiホットスポット機能を利用することができます。これにより、新型Q5の乗員は、最大8台のモバイルデバイスを使って、インターネットに接続することが可能です。クルマにあらかじめ搭載されたSIMカード(定額制のAudi connect SIM)を使用することで、ヨーロッパ域内であればローミングサービスに接続して、数多く用意されたAudi connectサービスを利用することができます。
さらに、お客様が希望すれば、魅力的な価格で、ヨーロッパ域内でのローミングを含めて、Wi-Fiスポットを自由に使うためのデータパッケージを購入することも可能です。
無料のAudi MMIコネクトアプリを使えば、クルマとスマートフォンもしくはスマートウォッチを接続して、様々なサービスを利用することができます。これらのサービスには、重要な車両データの遠隔チェックや、オンラインメディアストリーミング、スマートフォンからMMIへの予定表の転送などが含まれています。
ハイエンドオプション:インフォテイメント・モジュール
アウディ・フォンボックスは、ケーブルなどを使用せずにスマートフォンと車載アンテナを接続して、受信感度を改善します。また、Qi規格に基づいた非接触充電により、スマートフォンのバッテリーを充電することもできます。また、革新的な3Dサウンドを実現したバング&オルフセン・サウンドシステムは、空間的な高さまで音響で再現することが可能です。
また、新しいアウディ・タブレットは、柔軟性の高いリヤエンターテイメントデバイスです。アウディ・スマートフォンターフェイスにより、新型Q5でもApple CarPlayとAndroid Autoが利用できるようになりました。
ドライバーアシスタンス及びセーフティシステム
幅広いハイテクオプションを用意した新型Audi Q5は、ドライバー・アシスタンスシステムの面でもセグメントをリードする存在です。複数のシステムをインテリジェントに連携させることで、将来の自動運転に向けた新たなステップを踏み出しています。新型Audi Q5シリーズにおいて、アシスタンスシステムは、Tour、City、Parkingの3つのパッケージにまとめられています。
予測効率アシスタントは、クルマの周囲の状況についての情報を提供することで、燃費を向上させる運転をサポートするシステムです。トラフィック・ジャム・アシスト機能を加えたアダプティブ クルーズ コントロール(ACC)は、渋滞中の道路において、ステアリング操作の一部を受け持ちます。
アウディ・アクティブ・レーンアシストは、車線の維持をサポートします。ディスタンス・ウォーニング・アラートは、先行車との距離が近づきすぎたときに、ドライバーに注意を喚起します。
クロス・トラフィック・アシスト・リヤ、エグジット・ウォーニング・システム、衝突回避アシスト及びターンアシストのいずれも、乗員の安全をサポートする新機能です。
アウディ・プレセンスも同様の役割を果たします。全モデルに標準装備されるアウディ・プレセンスシティは、歩行者や他の車両に関する警告を送るとともに、システムの限界範囲内で、自動的な緊急ブレーキを作動させます。その他、パークアシスト、カメラを利用した道路標識認識システム、ヒルディセントアシストなども注目すべき安全機能です。
5種類のエンジン:TDI及びTFSI
新型Audi Q5には、ヨーロッパで発売時、いずれもパワフルで効率的な5種類のエンジン(4タイプのTDIと1タイプのTFSI)が搭載されます。これらのエンジンは、従来型に対してパワーが最大で20kW(27hp)向上した一方、燃料消費量は大幅に削減されています。
特に、110kW(150hp)、120kW(163hp)、140kW(190hp)の3つの出力レベルで提供される2.0 TDIエンジンは、高効率なエンジンに仕上がっています。
その一方で、2タイプが設定されたトップエンジンは、ハイパワーと高効率を巧みに融合しています。そのうち、従来のものから大幅に改良された2.0 TFSIは、185kW(252hp)の最高出力を発生する一方で、100km走行あたりの燃料消費量は6.8ℓに抑えられています。
これは、CO2排出量にすると154g/kmに相当します。同様に、今回大幅な改良が加えられた3.0 TDIの最高出力と最大トルクも、それぞれ210kW(286hp)、620Nmに向上しました。
多用途かつ効率的:ドライブトレイン
新型Audi Q5には、6速マニュアルトランスミッション、7速Sトロニック、8速ティプトロニック(3.0 TDI専用)が設定されています。これらのドライブトレインは、新型Audi Q5のために、全面的に設計が見直されました。
2つのオートマチックトランスミッションには、燃料消費量を削減するためのフリーホイール機能が採用されています。ギヤの選択は、シフトレバーのほか、ステアリングホイールのシフトパドルでも行うことができます。いずれの場合も、制御シグナルはワイヤーを介して電子的に伝えられます。
ultraテクノロジーを採用した新しいquattroシステムが、120kW(163hp)及び140kW(190hp)仕様の2.0 TDI、185kW(252hp)の2.0 TFSIエンジンを搭載した新型Audi Q5に標準装備されます。
また、110kW(150hp)仕様のエントリーレベルのTDIエンジンを搭載したモデルにも、オプション設定されます。ultraテクノロジーを採用したquattroシステムにおいて、リヤアクスルは、必要がない場合は常に駆動系から切り離され、必要に応じて予測的に連結されます。この新しい方式により、トラクションやドライビングダイナミクスを損なうことなく、燃費効率を改善することに成功しました。
トルクベクタリングシステムにより、FWD(前輪駆動)バージョンでも、quattroバージョンでも、洗練されたハンドリングが実現しています。このインテリジェントなソフトウェアは、常にダイナミックかつ正確で、コントロールしやすいハンドリング特性を提供します。
V6エンジンの3.0 TDIを搭載したトップモデルでは、オプションでスポーツディファレンシャルも選択可能です。このシステムは、必要に応じて左右後輪間の駆動トルクを配分することで、最大のドライビングダイナミクスを実現します。
これは、同セグメントの競合モデルには見られない、新しい機能です。
相反する条件をクリア:シャシー
新型Audi Q5は、これまで相反するものと思われてきたシャシーの特性、すなわちスポーティさと優れた快適性を融合したハンドリングを実現しています。
そのためのベースを提供しているのが、新開発された5リンクサスペンションと、同じく新開発された電動パワーステアリングです。速度及びステアリング切り角に応じてギヤレシオが変化するダイナミックステアリングも、オプション設定されています。
ドライバーは、2種類のスプリング及びダンパー設定から選択することが可能です。ダンパーコントロール付サスペンションは、快適性重視あるいはダイナミクス重視の非常に幅広い設定を提供し、その選択はアウディ・ドライブセレクトを介して行います。
新しいアダプティブエアサスペンションは、ダンパーの減衰力を変えられるだけでなく、車高も5段階で調整することができます。Audi Q5 3.0 TDIにおいては、これらの2つのシステム及びスポーツディファレンシャルの制御が、新しいセントラルシャシーコントロールユニットに統合されています。
全モデルに標準搭載されるアウディ・ドライブセレクトは、様々な車載モジュールと連携しており、ドライバーは7つの運転モードから選択することができます。そのうち2つの新しいモード、lift/offroadとallroadは、Audi Q5のオフロードキャラクターを強化します。
新型Audi Q5は、17インチアロイホイールを標準装着しています。design及びsportの装備グレードでは18インチホイールが、S line sport packageとAudi design selectionでは19インチホイールが標準となります。さらにオプションで、最大21インチまでの様々なホイールが用意されています。
新型Audi Q5は、メキシコに建設した新工場で製造されます。ドイツ及び他のヨーロッパ諸国では、2017年初頭から販売が開始される予定です。
ベース価格は、120kW仕様/7速Sトロニックを搭載したQ5 2.0 TDI quattroで45,100ユーロとなる予定です。
*本リリースは、ヨーロッパ仕様に基づくAUDI AG配信資料の翻訳版です。