1999年に日本に次いでアジアで2番目のF1開催地となったマレーシアGP。18年目にして、初めてコースの全面改修を行った。
変わったのは、大きく分けて2つある。ひとつは、再舗装によって悪名高かった1コーナーと4コーナー手前のブレーキングゾーンのバンプが大幅に改善されたこと。もうひとつは、スコールの多い天候を考慮して排水性を改善させるため、いくつかのコーナーに逆バンクがついたことだ。その中でも、もっとも大きくオフキャンバーがついたコーナーが最終コーナーである15コーナーだ。
そこで木曜日に最終コーナーへ足を運んでみた。サーキットによれば、最終コーナーはイン側が昨年より1m高くする改修を行ったという。1m高くなるというのは、どういうことか。簡単に説明するなら、その盛り上がり具合は、ホームストレートからでも確認できるほど。
実際にコーナーに近づいてみると、さらにその盛り上がり具合のすごさがわかる。なんと、コーナーのエイペックスの先が見えないのである。つまり、最終コーナーは完全なブラインドコーナーとなったのである。
あるドライバーは「走行ラインは完全に変わる」と語っているほどである。
この最終コーナーで、気になることがもう1点ある。それは、路面の地下部分である。当然ながら、路面を上げるには1m分の盛り土が行われたはずである。イン側のランオフエリアの芝生も新しく張り替えられていることからも、それはわかる。
ただし、最終コーナーのアウト側のピットロードとの境界線に10mmほどの切れ目があり そこから地面の下をのぞくと、なんとそこにはわすがな空間が存在していたのである。さらに、その空間の一部には水たまりもあった!!
これが東京なら、謎の地下空間として問題になるのだろうが、セパンではそんなことが話題にもあがることはないほど、関心を集めることはなかった。もちろん、地下にたまっていた水が、雨水なのか地下水なのかも……。