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Hey! Say! JUMP 伊野尾慧の未知なる可能性 ミステリアスな雰囲気はなぜ生まれた?

2016年09月30日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 Hey! Say! JUMP・伊野尾慧の活躍がめざましい。もはやファンの間では語り草となっている“伊野尾革命”以降、グループを代表する存在として各メディアに出演。『めざましテレビ』(フジテレビ系)木曜レギュラー、『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)レギュラーをはじめ、先日放送を終えたドラマ『そして誰もいなくなった』(日本テレビ系)では、迫真の演技で視聴者を圧倒した。しかし、伊野尾が現在の活躍を見せるようになるまでには、様々な苦労があったとジャニーズの動向に詳しい芸能ライターの佐藤結衣氏は語る。


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「伊野尾さんはジャニーズJr.に入った当初、多くの注目を集めていました。見た目もかわいらしく特急クラスの扱いを受けていたのですが、Hey! Say! JUMPに入ってから彼の扱われ方に突如変化が生じたのです。画面に映る機会も少なく、ファンの間では“見切れアイドル”と呼ばれるほどでした。伊野尾さんご自身もその落差を早いうちに感じたのか、大学進学を決意し、活動と両立しながら明治大学の建築学科を卒業しました。そういった歩みが彼の内面を強くしていったのかもしれません」


 グループでは長年、あまり目立つタイプではなかったという伊野尾。グループのファンですら、彼について詳しく知る者は少なかったと佐藤氏は続ける。


「大学時代は課題に追われているという話をよく聞きました。当時は学業が忙しかったこともあり、グループ内でもややないがしろにされていた印象。露出も減っていて、ファンは伊野尾さんに関する情報がなにも入ってこない時期がありました。言わば、いまはその鎖国時期を乗り越えた開国状態。また一気に注目が集まるようになりました。しかし、最近彼に興味を持って過去の情報をたどっても、ある一定時期の情報がほとんど出てこない。『ずっとJUMPにいたよね?』と疑ってしまうほどです。伊野尾さんが自分のことを語るタイプではないことに加え、そういった環境がより彼のミステリアスな雰囲気を作り上げているように思います」


 謎に包まれていた伊野尾の個性は先輩ジャニーズメンバーたちにより見出されていき、いまや多くのファンとTV視聴者に受け入れられるようになった。「若手ジャニーズには珍しいキャラクターを今後も生かしてほしい」と佐藤氏も関心を寄せる。


「伊野尾さんは、あまり周囲にちやほやされてこなかったのがよかったのだと思います。そのおかげで相手に媚びない冷静な部分が磨かれました。それが『めざましテレビ』や『メレンゲの気持ち』での一般の方やゲストとの接し方にも生かされている。伊野尾さんの素で接するような雰囲気が、相手や視聴者に好印象を与えるんです。若手ですが、伸び伸びと相手をいじり、言いたいことを言えるポジション。だからこそジャニーズの先輩たちからもかわいがられているのでしょう。伊野尾さんのようなキャラクターはとても貴重なので、いまのスタイルを貫いていってほしいですね」


 大学時代の勉学を生かし、“建築に詳しいジャニーズ”という新たなスタイルも築き始めている伊野尾慧。頭角を表した演技も含め、まだまだあらゆるジャンルにおいて可能性を秘めている。彼の活躍を、しっかり見届けていきたい。(竹上尋子)