世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているヒュンダイは、9月29日からフランス・パリで開催されているパリモーターショーで2017年型i20 WRCのプレビューモデルを公開した。
既報の通り、この新型i20 WRCは3ドアモデルの市販型i20をベースに開発されており、エンジン出力とエアロ開発の拡充、電子制御デバイスの解禁など、大幅な改定が行われる17年車両規則に則って製作されている。
公開されたプレビューモデルには、開発車両らしくカモフラージュ柄の塗装が施されている。チームによれば正式なカラーリング発表は今年12月に行われる予定で、来年1月のラリー・モンテカルロに向け、年内は車両開発に取り組むという。
ヒュンダイ・モータースポーツ代表のミシェル・ナンダンは「2017年のテクニカルレギュレーションによって、すべてのチームはゼロからのスタートを切る」と語る。
「これによって、我々は新たに技術的挑戦をすることができた。よりワイドでパワフルになる17年型WRカーによって、WRCのエンターテインメント性は格段に向上するだろう」
「今年は素晴らしい成績を残しており、この流れを維持できるよう、新型i20 WRCには過去2年間で培った経験を詰め込んである」
「エンジンなどのパワートレインの評価も兼ねて、今年4月にテストをスタートさせた。直近ではマシンのサスペンションとディファレンシャル、エアロ周りにも改良を加えている。この17年型マシンの最終形態を、年末にお見せするのが今から待ち遠しいよ」
ヒュンダイは現在チームランキング2番手につけており、このポジションを盤石なものとするべくティエリー・ヌービルとダニ・ソルド、ヘイデン・パッドンの3名体制で現地29日に開幕するWRC第10戦ツール・ド・コルスへ挑む。