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「ブラック企業でも3年は我慢」は親切なアドバイスではない! 真に受けると「人生の無駄使い」になってしまう危険性も

2016年09月29日 11:41  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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「石の上にも三年」という言葉がある。石のように冷たいものでも三年も座っていれば温まるということから、「辛抱強く待てばそのうちに良いこともある」という例えだ。仕事を始めてすぐに「辞めたい」と言う若者に対して、年長者から発せられることも多い。

そんな忠告に疑問を感じた人が書いたのだろう、9月下旬、2ちゃんねるに「『ブラックでも3年は我慢しろ』 ←(3年居て何か変わるんですかねぇ…)」というスレッドが立っていた。

何事もすぐに止めるようではモノにはならないという忠告は分かるが、その石が「ブラック企業」の場合でも、3年も我慢する必要はあるのだろうか。やがては石の上から動けず瀕死状態になってしまうことだってあるのに。(文:okei)

「3年いれば使い潰せる。体壊そうが知った事じゃない」

スレッドでは、ブラック企業の思惑に乗せられてはいけないと警告するコメントが目立った。辞めさせないために便宜上言っているに過ぎない、というのだ。

「第二新卒のカード消させて逃さないためのブラックの策略」
「再就職できないようにするためだゾ」
「3年いれば使い潰せる。体壊そうが知った事じゃない。その後は知らん」

第二新卒とは、卒業後1~3年で転職または就職する若者のことで、概ね25歳前後までといわれている。企業では若手が不足しており、ここ数年は第二新卒の採用も重視する企業が増加している。書き込みには「社畜耐性?」「慣れる」と皮肉った声もあり、3年以上いて飼い慣らされてしまえばいつしか第二新卒採用のチャンスも消されるという指摘だ。

一方で、3年続けるメリットはあり、「次の転職先探しに影響する」という意見もあった。

「実務経験3年あれば即戦力だと判断されやすい」
「勤続3年なら職歴として使えるから無駄って訳じゃない」

1年未満で辞めると「何をしてきた」という職歴にならず、中途採用で即戦力という企業ニーズからは外れる。第二新卒にしても、「協調性や忍耐力がない人」というレッテルを貼られる不安はつきまとう。

さらに「最近は自分がちょっとでも嫌な事があるとすぐ『ブラックだ!』と騒ぐからな」という指摘もある通り、少し辛いことがあったくらいで辞めていてはキリが無い。また、「問題は3年間を有意義なものにするかまったくの無駄だったことにするかの違いやな」というコメントも。しかしこれが当てはまるのは、前職がまともな会社の場合だろう。大変でも有意義にできるならブラックではないともいえる。

転職活動は気力と体力が残っているうちに

もちろん、明らかなブラック、例えば「求人票と明らかに違う長時間労働」「休日がとれない」「残業代が出ない」などにより、「続けると心身が危険」と感じたなら早々に逃げた方がいい。「変わらんさっさと辞めろ、見極めは大事よ」「人生の無駄使いに3年て」と言い切るコメントも多かった。「8年間勤めましたが何も変わりませんでした」という嘆きも切実だ。

また、「辞めると決めてるのにさっさと辞めないのはアホ」という厳しい声も。これには「探す気力が無いんだよ」と応じる人がいたが、それこそブラック企業の思うツボだ。

あるコメントでは「相当忙しくっても転職活動は出来るから」と、残業200時間越えの人が転職先を決めてから退職した例をあげていた。自分で探せなければ人材コンサルティングに登録するなど、やり方はあるはずだ。気力体力のあるうちに動くことをおすすめする。

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