10月16日に決勝レースが行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間耐久レース。自動車メーカーの威信をかけた耐久レース世界選手権の日本ラウンドを前に、WECの基本知識や今季の見どころをおさらいしておこう。今回はLMP1-Hを戦うポルシェ919ハイブリッドを紹介。
2014年シーズンからポルシェがWECで使用している919ハイブリッド。初年度は優勝こそ最終戦サンパウロの1度のみだったものの、合計4回ポールポジションを獲得してポテンシャルの高さをみせつけた。
翌15年は各所に大幅なアップデートを加えた改良型919ハイブリッドを投入。シリーズの天王山であるル・マン24時間耐久レースで勝利を飾ると、そこから連戦連勝という圧倒的な強さでシーズンを制圧し、シリーズタイトルを手にしている。
そして今季、ポルシェはシリーズ連覇を目指し、919ハイブリッドに搭載するパワーユニットの効率を向上させ、3種類の空力パッケージに限定された新規則に合わせた最適化も実施。これまでの6戦で5勝と圧倒的な強さは今年も健在だ。
919ハイブリッドの心臓部には2リッターのV型4気筒ターボエンジンを搭載。エネルギー回生システム(ERS)と合わせて最大900馬力を発生させる。
ERSで使用するエネルギー貯蔵装置は、スマートフォンなどにも使われているリチウムイオン電池。また、LMP1-Hでは1周あたりに放出できるエネルギー量を選択でき、ポルシェは15年から最大の8MJを選択している。
ドライバー陣はタイトル防衛に挑む1号車がティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウエーバーの3名。劇的な形で今年のル・マンを制した2号車はロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リエブのトリオだ。
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