今週は厳しい戦いを強いられたストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) スポーツランドSUGOで行われたスーパーフォーミュラ第6戦。DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのストフェル・バンドーンにとっては満足いかないレースウィークとなった。
土曜日のフリー走行では16番手と下位に沈んでしまい、週末は苦戦するかと思われたが、予選が始まってからはペースを取り戻し予選Q3に進出。最終的にトップから0.2秒差の5番手を獲得した。
しかし、決勝は一転して終始我慢の展開となってしまう。スタートでITOCHU ENEX TEAM IMPULのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに抜かれてしまい6番手に後退。序盤からオリベイラの横に並びかけようとするが決め手を欠きポジションを上げられず。
中盤のピットストップではライバル勢より時間がかかってしまい、その間に後方を走っていたVANTELIN TEAM TOM'Sの2台の先行を許してしまった。レース後半も、抜けるポイントが少ないコースで順位変動がない展開となってしまい、6位でフィニッシュとなった。
レースを終えたバンドーンは、あまりにも展開が動かないレースだったことについて少し不満気味。トップ争いに加われなかったことについても悔しさを見せていた。
「今日のレースは本当に退屈だったね。スタートも良くなくJP(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)に前に行かれてしまった。ポジションを戻そうと頑張ったけどできなかった」
「その後は、ピットストップの戦略が重要なポイントになったけど、そこではアンドレと一貴に逆転され、ふたつポジションを下げることになってしまった」
「そこからは退屈で淡々としたレースだったね。結局、前のマシンに合わせて走るしかないしオーバーテイクのポイントも少ないから順位を上げるのは難しかったよ」
「結果としては残念だけど、なぜこうなったのか、次回、良くするためにどうするべきかをチームとともに探していきたい」
今回は思うようにポイントを稼ぐことはできなかったが、第6戦終了時点で19ポイントとトップの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)とは9ポイント差。自力での逆転戴冠の可能性はなくなったが、関口の結果次第では十分に逆転可能な圏内だ。しかし、バンドーンはあくまで“来年のために”最終戦に臨むと語った。
「チャンピオン争いのことは正直重要視していない。あくまで来年のために準備を進めていきたいし、そのなかで最終戦も実のあるものにしたいと思っている」
「鈴鹿で良い結果を出すことが来年に繋がると思うし、それを実現できるように鈴鹿に向けてチームとともに全力を尽くしたい」
「鈴鹿は開幕戦で3位に入っているし、僕自身大好きなサーキットでもある。開幕戦でも良いレースができたし、その時と同じようなパフォーマンスを見せたいね」
いよいよ、次戦がバンドーンにとってもスーパーフォーミュラ最終戦。チャンピオン争いに関心がないと言っているものの、来年に繋げるためにも今季2勝目は挙げたいところ。純粋にレースの結果に対しては非常に強いこだわりがあるのは確かだった。
日本のレースファンにどんなパフォーマンスをみせて、来年F1に向かっていくのか。来月の鈴鹿での2日間は、バンドーンから一瞬たりとも目が離せない。