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全日本F3第16戦/17戦:山下、僅差のタイトル争い制し王座獲得

2016年09月25日 20:51  AUTOSPORT web

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山下健太(ZENT TOM'S F312)
24~25日、全日本F3選手権の最終ラウンドとなるSUGO大会が2日間で3レース行われ、最終戦までもつれた白熱のタイトル争いを山下健太(ZENT TOM'S F312)が制し、F3参戦3年目で待望の王座を獲得した。

第16戦
 25日の8時30分から行われた第16戦は、コース上にウエットパッチが残るコンディションのなかスタートした。

 まずはポールシッターの山下が順当にトップをキープ。2番手に続いたのは、山下とタイトルを争うヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)、3番手には石川京侍(TODA FIGHTEX)が浮上し、アウト側の奇数列からスタートしたドライバーが順位を上げる。

 反対に、路面グリップの悪い偶数列からスタートした坪井翔(ZENT TOM'S F314)や千代勝正(B-MAX NDDP F3)などのドライバーは順位を落としてしまった。

 山下は土曜日の第15戦と同様にハイペースで後続を引き離しにかかり、3周目にはマーデンボローに対して1.8秒もの差を築いていく。2番手を行くマーデンボローには、石川をパスし3番手に浮上していた坪井が接近。一時は0.3秒差まで差を縮めるが、マーデンボローもそれ以上の接近を許さず、オーバーテイクには至らなかった。

 レース後半に発生したバックマーカーの影響により山下とマーデンボローの差が縮まる周回もあったが、山下はそのまま逃げ切り優勝。2位にマーデンボロー、3位表彰台は坪井が獲得した。

 山下は土曜日の第15戦に続き連勝を飾ったため、獲得ポイントを103ポイントに伸ばすことに成功。2位フィニッシュのマーデンボローは102ポイントと、タイトルを争う両者の差はわずかに1ポイントとなり、午後に行われる第17戦は俄然注目の集まるレースとなった。

 F3-NはDRAGON(B-Max Racing F308)がトップ争いを制し、今シーズン2勝目のトップチェッカーを受けた。


第17戦
 タイトル決定戦となる第17戦。スターティンググリッドは、第16戦の結果にもとづき決定され、ポールポジションに山下、2番グリッドにマーデンボローがつける。

 偶数列スタートのマーデンボローが良い蹴り出しを見せたが、ポールの山下はスタート直後にマシンをイン側に寄せてマーデンボローをけん制。トップをキープしたまま1コーナーに突入すると、山下がオープニングラップを制し、早くもリードを築きにかかる。

 だが、F3-Nのポジション争いで接触が起こり、フロントウイングを損傷した片山義章(Petit LM Racing)が4コーナーでクラッシュを喫する。片山のマシンと、コース内に落ちたウイングの撤去のため、セーフティカーが導入されることとなった。

 これにより、土曜日に行われた第15戦と同じく山下の築いたリードは消滅することに。2番手のマーデンボローは入念にタイヤを暖め、オーバーテイクのチャンスに備える。だが、山下はリスタート時に抜群のダッシュを見せ、マーデンボローを引き離すことに成功。

 その後も山下は良いペースで走行を重ね、最終的に3秒近いギャップを築き上げ勝利を飾る。2位にマーデンボロー、3位に坪井が入り、山下が悲願のタイトル獲得を成し遂げた。

 F3-NはDRAGONが2連勝。今シーズン3勝目を挙げ、今シーズンを締めくくっている。

 レース後、山下は「3年目のシーズンなのでプレッシャーも大きかったですし、フォルクスワーゲンのエンジンが速くて難しいシーズンでしたが、最終的にチャンピオンを獲得することができて今はホッとしています」とチャンピオン獲得の喜びを表した。