ウイリアムズのパフォーマンスチーフを務めるロブ・スメドレーは、2016年のF1を戦う上で、打倒フォース・インディアのみに集中するのは「大きな誤り」であると考えている。
ウイリアムズは現在、メルセデス、レッドブル、フェラーリといったコンストラクターズ選手権上位3チーム以下で、フォース・インディアと熾烈な4位争いを繰り広げている。スペインGP終了時点ではウイリアムズに対して51ポイントもの差をつけられていたフォース・インディアだが、シンガポールGPで1ポイント上回っての逆転に成功。しかし、チームは戦略とアプローチを打倒フォース・インディアのみに費やすべきではないと考えており、スメドレーは以下のように語っている。
「絶対にそうするべきではないと思う。それは大きな誤りだ。レースではひとつのライバルチームに集中するのではなく、すべてのライバルに目を向けて、可能なかぎり最高の結果を得るよう努力しなければならない」
ウイリアムズはシンガポールGPで、フォース・インディアとの戦いにおいてアドバンテージを失うこととなった。フェリペ・マッサが12位、バルテリ・ボッタスはシートベルトのトラブルによって長いピットストップを強いられたあと、エンジンのオーバーレブによってリタイアに。スメドレーはノーポイントに終わったレースで、大きな点差をつけられなかったことを「ラッキーだった」と考えている。
一方のフォース・インディアは、ニコ・ヒュルケンベルグがスタート直後のクラッシュでリタイアに追い込まれたため、セルジオ・ペレスのみがポイントを獲得している。
「彼ら(フォース・インディア)のスタッフとレース後に会い、4ポイントの獲得で再度我々を上回ったことを祝福した。彼らはいい仕事をした。けれども彼らは、我々よりも残念がっていると思う。我々を上回るという点では、モンツァでウイリアムズが逆転したときと同様に、最適なコースだった。4ポイントの失点で済んだのは、正直に言えばラッキーだった。もしニコがスタート後100mでクラッシュしていなければ、もっと悪い展開になっていたかもしれない」とスメドレー。
今後、フォース・インディアの逆転に自信を持てるコースがあるか否かを聞かれると、「自信となると、少々楽観的だと言えるだろう」と話し、以下のように続けた。
「我々は公正かつ平等な戦いをしていると思う。この後のレースでは、少しだけ我々が有利かもしれない。マレーシアと日本には、同等のパフォーマンスで挑むことになるだろうが、我々が少々上回る可能性がある。アメリカのコースは我々に合っていて、メキシコは向こうに有利になる」
「ブラジルも我々にとって良いコースだ。アブダビもそれなりに良いもので、ああいった場所では常にタイヤの使い方を学習しなけれならない。それが助けになるだろう」