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TOKIO、キンキ、V6…J-FRIENDSの“大乱闘”再び! 『Mステ』で見せたグループ超えた団結力

2016年09月25日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 ミュージックステーションの30周年記念特別番組『MUSIC STATION ウルトラFES 2016』(テレビ朝日系)が放送された。日本に影響を与えた名曲が次々と披露され、豪華アーティストが集う、まさにフェスティバルな回となった。


(関連:KinKi Kidsのコンサートは一味違う! パフォーマンスと2人の距離感が心を掴む


 目玉のひとつとなったのが、ジャニーズウルトラヒットメドレー。2011年デビューのSexy Zoneから1994年デビューのTOKIOまで、計10組が登場。ジャニーズの層の厚さを実感する顔ぶれだ。


 なかでも、ファンを喜ばせたのはTOKIO、KinKi Kids、V6の3グループが同時にステージに立ったこと。そう、この3組といえば、“J-FRIENDS(ジェイ-フレンズ)”である。


 J-FRIENDSは、1995年に発生した阪神・淡路大震災を受けて、関西出身のメンバーのいる3組で1997年に結成されたスペシャルユニット。CDやライブで得た収益の一部を義援金として寄付し、募金を呼びかけるなどチャリティ活動を行なった。


 震災発生当時の小学1年生が義務教育を終了するまでを期限としたことから、2003年にミッションを完了。しかし、その作品のクオリティの高さ、グループを超えたメンバーの仲の良さから、J-FRIENDSとしての活動を終了することを惜しむ声が後を絶たなかったのだ。今回の放送では、そんな懐かしいメンバーが集結した姿に旨が熱くなったファンも少なくないだろう。


 この3組の魅力は、言わずもがな本物のエンターテイナーであるということだ。アイドル=ファンサービスではなく、パフォーマンスで観客の心を掴むコンサートにこだわり続けているKinKi Kids。バラエティや演技など、それぞれが第一線で活躍しながらも、6人で集まると圧倒的な存在感のあるダンスパフォーマンスで魅了するV6。そして、バンドマンとしての実力を評価されて、ロックフェスでも多くの観客を興奮の渦に巻き込む力を持ったTOKIO。それぞれが約20年という時を経て、才能に磨きをかけているのは周知の通り。「今、J-FRIENDSとして作品に取り組んだら、どんなものが出来上がるのだろう」そんな期待が込み上がらないわけがない。


 そして、何よりもこのメンバーが集まると、男子校ノリの息の合った掛け合いがたまらなく面白いのだ。今回の放送でも、MCのタモリがメンバーの交流について尋ねると、堂本剛が岡田准一をいじるところからスタート。それに負けじと長瀬智也が「堂本光一とご近所に住んでいて、箸をもらいに行った」という仲良しエピソードをぶつける。すると、畳み掛けるように、剛が「付け髭を取りなさい」と岡田にからんでいくのだ。


 そんなイチャイチャが続くと、異議あり!といわんばかりに国分太一が「森田剛が電話番号を教えてくれない」と口火を切る。これは大きなボケの予感。すると案の定、森田が国分のことを「キライなんです」とバッサリ。「教えろー!」大暴れする国分を他のメンバーが止める、と見せかけて大乱闘。すると最年長であるリーダーこと城島茂が涙を流して「ケンカは、やめぇ」となるのだ。


 実はこの大乱闘は、J-FRIENDSとして活動していたときからのお決まりのパターン。大抵がTOKIOの誰かがケンカをふっかけるところから始まり、そして、大乱闘のどさくさに紛れて、リーダーが泣くか負傷する振りをして「争いは何も生まない」とケンカを憂いて、ハッピーエンド…という、いわば鉄板の団体芸コントなのだ。


 いつも年長のTOKIOから発端となってワチャワチャしているのだから、年下メンバーものびのびとボケたり、ツッコんだりができるのだろう。そんな自由な雰囲気の中では、今や名司会者の1人となっている井ノ原快彦も、「松岡昌宏、国分太一と「『ブラックエンジェルス』というユニットを組んで、観客がいないコンサートをした」と、くしゃくしゃの笑顔で嬉しそうに語る。もちろん、松岡も国分も「そうそう」と近づいてきて、トークをサポート。誰かが投げたボールを、常に受け取ってくれる信頼関係が、見ているこちらを笑顔にしてしまうのだ。


 このグループを超えた団結力こそ、ジャニーズの底力だと改めて感じた今回のステージ。見ている誰もが平和な気持ちになってしまうジャニーズ文化が、これからも続くことを期待したい。そして、個人的な希望だが、J-FRIENDSの復活も検討していただけないだろうか。(佐藤結衣)