ダニ・ペドロサ 2016.09.23 ロードレース世界選手権 第14戦 アラゴンGP フリー走行
[MotoGP] ペドロサが今季初の首位発進。マルケス2番手、クラッチロー3番手とHonda勢が好スタートを切る
2016年9月23日(金)・フリー走行
会場:モーターランド・アラゴン
天候:曇り、ときどき晴れ
気温:26℃
コースコンディション:ドライ
MotoGP レポート
第14戦アラゴンGPのフリー走行は、ところどころ青空が顔をのぞかせるも、雲の多い一日となりました。この季節のアラゴンとしては、気温も路面温度も低い一日となりましたが、Honda勢が好調なスタートを切り、上位を独占しました。
前戦サンマリノGPで今季初優勝を達成したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、トップタイムで初日を終えました。ペドロサの首位発進は今季初です。1回目のセッションで11番手だったペドロサは、2回目のセッションで一気にタイムを短縮、トップに浮上しました。この日は終日、タイヤテストに集中しました。最高気温は26℃でしたが、雲が多いために、路面温度は38度までしか上がりませんでした。今季はこうしたコンディションで苦戦していたペドロサですが、昇り調子をアピールする一日となりました。
ペドロサは、アラゴンでは2012年に優勝しています。2013年と2014年は表彰台を逃しましたが、昨年は2位でフィニッシュ。今年は2年連続表彰台と4年ぶりの大会制覇、そして今季2勝目に向けて好スタートを切りました。
総合首位のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ペドロサとわずか0.065秒差の2番手で初日を終えました。1回目のセッションで首位発進となったマルケスは、2回目のセッションでも引き続きタイヤテストに集中。セッション後半にはハードタイヤで連続周回を行い、好タイムを刻みました。マルケスもアラゴンのサーキットを得意としており、ペドロサとともに好調なスタートを切ったことで、チームメート同士の優勝争い、そして、Repsol Honda Teamの1-2フィニッシュが期待されます。
カル・クラッチロー(LCR Honda)は、3番手につけました。1回目のセッションでは10番手でしたが、2回目のセッションではタイムを短縮、3番手に浮上しました。クラッチローもシーズン中盤戦に入って調子を上げています。前戦サンマリノGPは、これまで苦手とするサーキットの1つで8位に終わりましたが、今大会は、2戦ぶり今季4度目の表彰台と、今季2勝目に向けて絶好のスタートを切りました。
ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は18番手。1回目のセッションで転倒を喫し、2回目のセッションでも思うようにタイムを短縮できませんでしたが、フィーリングがいいだけに2日目のフリー走行、予選でのばん回が期待されます。右手首のケガのために欠場したジャック・ミラーの代役として出場したニッキー・ヘイデン(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、今季初めて経験するRC213Vの慣熟走行に徹して21番手でした。
MotoGP コメント
ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)
「ちょっと不思議な気分ですが、トップタイムで終えられて、とてもハッピーです。今日は終日、曇っていました。期待したほど気温も路面温度も上がりませんでした。こういうときは、あまりいいフィーリングを得られなかったのですが、今日は順調でした。今日はがんばりました。午後になって、マシンの状態はさらによくなりました。今日はすべてのタイヤをテストするのが目標でした。リアは、ハードもミディアムもよかったです。しかし、明日は路面コンディションが変化するかもしれません。引き続き、この調子をキープしていかなければなりません。明日の目標は、いい予選にすることです」
マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「思っていたよりも順調でした。アラゴンは自分のライディングに合っているし、好きなサーキットです。今日は、レースに向けて、仕事に集中しました。雨も降らなかったしラッキーでした。今日はすべて順調でした。セッション最後のスティントでは、ハードタイヤを履いて走ったのですが、アベレージもよく、その中でベストタイムをマークしました。まだまだやらなくてはいけないことがあります。リアのソフト側となるミディアムを試さなくてはいけません。フロントもハードを試していません。まだまだやらなくてはいけないことがたくさんありますが、全体的には、とても満足しています。最後に数日前に僕のメカニックの宇治野(孝一)さんがパパになりました。おめでとうと言いたいです」
カル・クラッチロー(MotoGP 3番手)
「すごく残念でもなく、かといって、とてもいい一日でもありませんでした。マシンの状態はよかったし、チームもすばらしい仕事をしてくれました。しかし、今日はコーナーの進入に課題を抱え、そこでタイムをロスしました。減速に問題を抱えているのはリスクが大きいので、明日に向けてこの部分を改善しなければいけません。しかし、全体的にはとてもハッピーです。明日は自信があります」
ティト・ラバト(MotoGP 18番手)
「今週末に向けていいスタートを切ることができました。ペースを上げていく自信もあったので、何人かの速いライダーについていくことにしました。もちろん、単独でも走ったし、全体的にいいリズムで走れました。マシンの状態はとてもよかったのですが、その速さを十分には生かせませんでした。明日はもう一度トライします。明日はフロントのフィーリングを改善したいです」
ニッキー・ヘイデン(MotoGP 21番手)
「簡単な一日ではありませんでしたが、それは、このレースに出場すると決めたときからわかっていました。まず、ライディングポジションになれるまでに時間を必要としました。その後、だんだん慣れてきたのですが、壁に突き当たりました。フロントの限界がまだわかりません。フロントヘビーの状態が影響しているのかもしれません。明日に向けて、リアにもう少し加重を掛けるようにして、バランスを探っていきたいです。今日はユーズドタイヤで周回を重ねましたが、ペースはそれほど悪くはありません。午後は思ったほど前進できなかったので、明日も引き続き、マシンに慣れることと、セットアップに集中したいです」