現在ザウバーに在籍するマーカス・エリクソンは、2017年のシート獲得に向け、ウイリアムズ、ルノーを含む多くのF1チームと交渉を行っているという。
エリクソンとチームメイトのフェリペ・ナッセは、今季末に契約の期限を迎える。ただしナッセはザウバーの新オーナーとつながりを持つことから、契約延長が濃厚と考えてられている。一方のエリクソンは、将来を見据えた活動に集中していると言う。
「ザウバーも含めて数チームと話し合いをしているが、シートはそれほど多く残されていないので、これからの数週間に注目だ。まだ何も決まってはいないけれど、近いうちに決まることを望んでいる。第一の目標は、可能な限り良いマシンでF1に留まることだ」
ウイリアムズ、ルノー、フォース・インディアとは、「交渉があった」とエリクソン本人が認めた。マノーに関しては「少しの交渉をした」と明かしたうえで、来季の去就について次のように語っている。
「基本的にはシートを残している全チームと交渉した。もちろん僕自身がしたわけではなく、マネージメントの方でしている。すべてのチームとコミュニケーションを取り続け、状況を注視することが重要だと思っている」
エリクソンは現在、F1で3シーズン目を過ごしている。今後は、自身のポテンシャルを発揮できるマシンでキャリアを発展させていきたいと話す。
「来季は4シーズン目になるので、自分の力を発揮して、より競争力を見せられるマシンに乗りたいと強く願っている。ドライバーとしては一歩ずつ前進して、より高いレベルへでパフォーマンスができているけれど、まだ本来の実力を発揮できていないと感じる」
「だからこそ、毎戦ポイント争いができるようなパッケージを熱望しているんだ。近いうちにより良いパッケージを得て、コース上で本当のパフォーマンスを見せられるようになりたい。ザウバーでも、いまは様々なことが起きているから、新たな人事でどんな方向性になるかを見るのも、面白いだろうね」
エリクソンの掲げる目標の達成には、シートを残すチームの中ではウイリアムズが最適解ではないかと聞くと、「そうだね」と答えた。そのウイリアムズは、まだ来季のラインナップを発表していない。しかしバルテリ・ボッタスは残留が見込まれているうえに、ナッセおよび同チームの開発ドライバーを務めるランス・ストロールが、最有力候補とされている。
ニコ・ヒュルケンベルグは2017年までの契約があるため、セルジオ・ペレスのパートナーとして、フォース・インディアで走ることが確定している。来季ドライバーを発表していないチームは、ルノーとマノーのみとなる。技術レギュレーションの大幅改定が実施される来シーズンは、どのチームが強さを発揮するかを予測するのは難しいとエリクソンは言う。
「(どうなるかは)誰にもわからない。大きな不確定要素があって、何が起きるのか、誰が強くて誰がそうでないのか、まったくわからないんだ」