MotoGPのテストでは再舗装された路面が原因となって問題が発生していたセパンだが、FIAはマレーシアGPの上層部が、F1グランプリ開催を前に「できる限りの対策を施した」と述べている。
セパンは今年の序盤に路面の全面を再舗装している。その直後に行われたスーパーバイク世界選手権は大きな事故もなく無事に終了。しかし7月上旬に行われたミシュランのMotoGPタイヤテストでは、一度乾いた路面に再び水が染み出すという現象が発生し、これがテストの妨げとなった。
サーキットの上層部は路面に関する調査を行い、来週末のF1開催を前にして、問題への対策を施したという。FIAのレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは水曜日(21日)に現地を視察し、措置には満足だと述べた。FIAのスポークスマンは、今回の問題について以下のように語っている。
「問題はまったくないか、あったとしてもほんの少しだ。我々の調査によると、(路面が)乾くまでに少々時間がかかる。排水用の溝が追加されたので、大きな問題にはならないと考えている。マレーシア側はできる限りの適切な対処をしてくれた」
ウイリアムズのパフォーマンス・チーフであるロブ・スメドレーは、この問題は再舗装にはつきものであり、金曜日に基準点を正しく得ることが重要だと考える。また時間が経つにつれ、路面の改善が進んでいくだろうと話している。
「F1マシンが走ると一気に路面が改善するため、それに備えることが必要だ。(F1マシンが)通常、アスファルトにかける負荷だけでも、3日間でコースは大きく進化するだろう。金曜日に得たデータが、日曜日のものと一致することは極めて稀だ」
「重要なのは、金曜日がどうなるかの予測ばかりに気を取られず、確実な基準点を得ること。そして日曜日に向けての準備を万全にしておくことだ」